聖書研究祈祷会 2025年12月3日
案 内
華陽教会では、讃美歌委員会と日本聖書協会の著作物使用許諾を得て、聖書研究祈祷会を配信と並行して行っています。共に今、教会にいる人も、配信を見ている人も、互いのために祈りを合わせ、聖書の言葉を味わいましょう。
讃美歌
讃美歌21の128番「悪は罪人の」を歌いしょう。最後の「アーメン」は、つけずに歌います。
お祈り
ひと言お祈りをします。共に心を合わせましょう。
◆世界を創造し、完成される神様。今日もまた、あなたによって守られて聖書研究祈祷会を始めることができ、感謝致します。どうか今、ここに集まった人たちと、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を求めている人に、祝福がありますように。
◆私たちの神様。キリストの誕生を記念するクリスマスの準備をしつつ、キリストが再び来られる時を待ち望むアドヴェント第1週目を迎えています。どうか今、病気や怪我、障害や衰えで苦しんでいる人たちに、必要な癒しと回復、助けと支えをもたらしてください。
◆私たちの神様。21日のクリスマス礼拝で、洗礼を受ける人の上に、あなたの恵みと導きが豊かにありますように。どうか今、信仰生活を一緒に支えていくことができるよう、迎える私たちにも、必要な変化と気づきを与えてください。
◆私たちの神様。まもなく、洗礼を受けて一年を迎える人たちや、教会へ新しく来られるようになった人たちへ、あなたの慈しみがますます豊かにありますように。どうか今、これからも一人一人の歩みが守られ、共に喜びを分かち合っていくことができますように。
◆信仰と希望と愛をもたらす、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
聖書朗読
聖書の言葉を聞きましょう。創世記 1:27~28の新共同訳を朗読します。会衆席にある旧約聖書2頁です。
同じく、創世記 1:27~28の聖書協会共同訳を朗読します。新しい翻訳の旧約聖書2頁です。お持ちでない方は、新共同訳と読み比べながらお聞きください。
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*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。 |

メッセージ
今年度の聖書研究祈祷会は「信仰継承を考える」という華陽教会の年間主題に沿って、「カルトの教えとキリスト教」というテーマで聖書を読むときの注意点について共有しています。今回は「どうして人を造ったか?」というトピックについて、創世記 1:27~28に焦点を当てて、話していこうと思います。
「自分の生きる目的」や「自分が存在する理由」について、聖書から答えを見つけられないか探し求めている人は、きっとたくさんいるでしょう。私は何のために存在し、どのように生きるべきなのか? 今の私のあり方は果たして正しいんだろうか? 本当は果たすべき役割があるのに分かっていないんじゃないか? と不安になる人もいるでしょう。
そうやって「自分の生きる目的」「自分が存在する理由」を探し求めているときに「聖書を通して、神様が人間を造った目的について教えましょう」と言われたら、思わず聞きたくなるかもしれません。「これで正しい生き方が分かる」と思うかもしれません。しかし、そうやって、話をしてくる集団の中には、メンバーをコントロールするために聖書の記述を都合良く利用しているところもいます。
たとえば、「自分の目的のためだけに生きている人は本当に生きている人とは言えない」と言われたり、「自分が生まれた目的、人間が造られた目的を知らないまま生きていても、本当の意味で幸せにはなれない」と言われたりすると、それまで気に留めていなかった人も、ちょっと不安になってきます。
今まで考えたこともなかったけれど、本当に神様がいて、自分たちを造った目的があるなら、それを無視した生き方をしていたら、まずいことになるんじゃないか? 自分の人生も、この世界全体も、悪い方向へ行ってしまうんじゃないか?……一部の宗教カルトはそのような素直な人の心理を利用し、説得力のある主張を試みます。
その一つが、先ほど読まれた創世記1章から2章にかけて記されている天地創造の記述を用いた教えです。創世記1章には、神様が6日間で世界を造ったエピソードが記されています。1日目は光を、2日目は空を、3日目は海と陸地を、4日目は植物を、5日目は動物を、6日目は人間を……という順です。
あるところでは、これらの記述について、ここに出てくる1日は「24時間」という時間的な概念ではなく、最初の4日間は生き物の細胞ができるまでの期間で、その次に植物が、その次に動物ができていった、というような、一つ一つの段階のことを指している……と説明します。
そして、創世記2章7節に「主なる神は、土の塵で人を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた」と出てくるところを引用し、「塵」とは「遺伝子」を指しており、「その鼻に命の息を吹き入れられた」とは「遺伝子で造った肉体に霊魂を入れた」という意味だと説明されます。しかし、「塵」が「遺伝子」をたとえたものだという明確な根拠はありません。そもそも、この記事が書かれたときは、遺伝子が知られていない時代です。
また、神様は、人間を造る前に万物を造られ、人間が住むのに良い環境を整えた後、私たちを造られたと説明して、神様が人間を創造した目的の話へ移っていきますが、この後の創世記2章では、人間の方が先に造られて、後から他の生き物が作られていき、それに名前をつけるよう命じられる記述が出てきます。
1章と2章で、生き物が造られる順番が変わっているように、創世記の記述は、単純に世界が作られていく段階を示したとも、生き物が作られていく過程を示したものとも言えません。宗教の話を「科学的に説明できる」と言おうとして、かえって乱暴で強引な説明をしてしまっていることが分かります。
このように、一部のカルトやカルト化している教会では、科学的な説明を用いて、自分たちの言葉に説得力を持たせようとしますが、その説明のほとんどは科学的な説明を装うもので、実際には、科学的にも、聖書学的にも正しくないものが多いです。このような説明の仕方は誠実ではありません。また、聖書の原文を無視して、古い翻訳から、無理やり自分たちに都合の良い説明をしてしまっているところもあります。
たとえば、創世記1章28節の「産めよ、増えよ、地に満ちて地を従わせよ。海の魚、空の鳥、地の上を這う生き物をすべて支配せよ」という言葉を引用して、「生めよ」とは「産みなさい」ではなく「生育しなさい」「育てなさい」の意味で、子どもを産めるようになる「肉体の成長」と、御言葉をよく聞き、よく祈り、よく賛美する習慣によってもたらされる「人格的・霊的な成長」を果たしなさいという意味だ、と説明されることがあります。
そのように語ることで、組織における宗教活動を何よりも優先することが、人間に与えられた一つ目の目的で、祝福を受けられる条件だと思わせてしまうんです。しかし、新共同訳や聖書協会共同訳など、口語訳以外の聖書では「産みなさい」という意味の「産めよ」という漢字が使われているように、原文でも「生育しなさい」「育てなさい」ではなく「産みなさい」という意味の言葉が使われています。この言葉を「肉的・人格的・霊的な成長を果たせ」という意味だと受け取るには無理があります。
次に、「ふえよ」とは、数を増やす「増えよ」ではなく「繁殖しなさい」「栄えなさい」という意味で、「結婚しなさい」という意味だと説明されることがあります。そのように語ることで、教祖・リーダーが指定した相手と結婚すること、組織が認めているメンバー間で結婚することが、人間に与えられた二つ目の目的で、祝福を得られる条件だと思わせてしまうんです。
しかし、これも新共同訳や聖書協会共同訳など、口語訳以外の聖書では「数を増やす」という意味の「増えよ」という漢字が使われているように、原文でも通常の「増えよ」という言葉が使われています。この言葉を「結婚して祝福を受けよ」という意味だと受け取めるのは、だいぶ飛躍しています。
最後に、「地を従わせよ」とは、「神様の知恵と知識を学んで完成された人間が増え、その人たちによって、政治や経済界を治め、理想的な世の中を作っていくことで地上天国を作ることだ」と説明されることがあります。そのように語ることで、教祖・リーダーの影響力を社会に広げ、より多くの人々を組織に従わせることが、人間に与えられた三つ目の目的で、祝福を得られる条件だと思わせてしまうんです。
もっと言うと、お金や財産など、地上にあるものは全て、神様のため、すなわち教祖のために使わなければ、万物を正しく扱っていることにならず、次々と悪いことが起きてしまう……と語り、あらゆる時間と労力と財産を、組織のために費やすことが、自分たちの生きる目的だと刷り込んでいくわけです。
しかし、創世記を見てみると、神様は「地を従わせよ」と命じた人間に、自分の与えた園を守るように言い、自分の造った生き物に名前をつけさせ、その世界のもの一つ一つを大事にするよう促されていました。人間自身にも、自分に合う助ける者を見つけ、関係を築くことを求められていました。
神様が人間に求めたのは、一方的な支配関係ではなく、この世界の様々な存在と、誠実な関係を築いて、互いに愛し合って生きていくことでした。「神の支配」は、正義と公正が行き渡り、和解と平和が広がっていくことで、「人間の支配」と違って、あることのために誰かが蔑ろにされることを無視したまま、放置したままにするものではありません。
けれども、キリスト教系の破壊的カルトは、信者に対して人間関係を制限し、組織のメンバー同士で結婚させ、教祖に疑問を抱いたり、逆らったりしないように、メンバー間での上下関係を徹底させます。互いに愛し合う関係というより、互いに監視し合う、競い合う関係を作らせ、よりたくさんの時間と労力とお金を、組織のために費やさせます。
しかし、神様が人間を造った本来の目的は、不安や恐怖や焦りによって、常に急き立てられるような生活を送らせることではありません。神様が人間に求めているのは、互いに愛し合う、誠実な関係を築くことで、安心して、神様をほめたたえられるような、平和を実現していくことです。
改めて、そのことを確認し、今の私たちが、教会の内外問わず、誠実な関係を築けているか、憐れみ深い神の支配より、誰かにとって都合の良い人間の支配に陥ってないか、自らを点検しつつ、聖書の言葉に立ち帰っていきましょう。主イエス・キリストの恵み、神の愛、聖霊の交わりが、あなたがた一同にあるように。アーメン。
とりなし
共に、神様から与えられたとりなしの務めを果たしましょう。本日は『信徒の友』の「日毎の糧」で紹介されている愛知県岡崎市の岡崎教会のために、岐阜地区の諸教会のために、幼稚園や保育園のために、関係学校のために祈りを合わせましょう。
◆神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、私たちがささげる祈りをお聞きください。
◆愛知県岡崎市の岡崎教会のために祈ります。教会子ども会の礼拝に、子どもたちが参加できるよう、必要なことが整えられますように。3月に予定されている華陽教会との交換講壇が、良い交流の時となりますように。
◆岐阜地区の諸教会のために祈ります。11月の信徒大会で開催された音楽交流会を通して、久しぶりに、また、新しく出会った人たちと、ますます豊かなつながりができますように。諸教会の課題を一緒に取り組んでいけますように。
◆地区の幼稚園や保育園のために祈ります。芽含幼稚園、ひかりの子保育園、中部学院大学附属幼稚園、常盤保育園、岩野田児童センターをはじめ、岐阜地区の子どもたちや保護者、先生が、神様に守られて、豊かな恵みを受け取っていくことができますように。
◆岐阜地区の関係学校のために祈ります。岐阜済美高校、金城高校、名古屋高校や、中部学院大学、金城学院大学、名古屋学院大学へ通っている生徒と学生、職員の上に、あなたの導きが豊かにあって、良い出会いと環境を築いていくことができますように。
◆今も生きておられ、私たちをとりなしてくださる方、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
讃美歌
オンライン賛美歌42番「はじめに言があった」を歌いましょう。

主の祈り
共に、イエス様が弟子たちに教えられた最も基本的な祈りを祈りましょう。讃美歌21の93-5Aです。オンライン賛美歌の後ろの方の4頁にも掲載しています。主の祈り……

報 告
本日も教会に集まって、また配信を通して、聖書研究祈祷会にご参加くださり、ありがとうございます。配信終了後、時間のある方は午後2時半まで、聖研の質問や感想、キリスト教について気になっていることなど自由に聞ける第二部「分かち合い」の時を開きます。
よかったらぜひ、ご参加ください。来週の水曜日は『性と堕落』と題して、創世記3:1〜24のお話をする予定です。それではまた、日曜日まで、皆さん一人一人に、神様の平和がありますように。