ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

『まだ計画を続けます?』 使徒言行録13:13〜25

日曜礼拝 2022710


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案 内

華陽教会では、マスク・消毒・換気・加湿・三密回避の座席調整をした上で、配信と並行して礼拝に集まっています。共に今、教会にいる人も、配信を見ている人も、互いのために祈りを合わせ、聖書の言葉を味わいましょう。

 

前 奏

(*奏楽者は牧師の案内のあと、前奏を弾き始めます。司式者は前奏の終わり頃に講壇へ立ち、会衆を招く準備をします。招詞の聖書箇所は読み上げる必要はありません。網かけ部分は司会が読むところ、四角部分は会衆が立つところです。(かっこ)は会衆の様子を見て省けるときは省きます。)

 

招 詞

ヤコブよ、あなたを創造された主は/イスラエルよ、あなたを造られた主は/今、こう言われる。恐れるな、わたしはあなたを贖う。あなたはわたしのもの。わたしはあなたの名を呼ぶ。(イザヤ書43:1

 

讃美歌

マスクをしたままで、讃美歌二編58番「いかなればきみはかく」を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

お祈り

(ご着席ください)共に祈りを合わせましょう。

 

◆愛と平和の源である、私たちの神様。今日もまた、日曜日の礼拝を始めることができ、感謝いたします。どうか今、ここに集まった人たちと、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を受けようとしている人を祝福してください。

◆私たちの神様。衝撃的な事件によって、動揺し、恐怖し、不安になっている人たちを助けてください。どうか今、事件に巻き込まれた人たちと対応に追われる人たちが守られ、壊されたものが回復するように、導いてください。

◆私たちの神様。破壊的カルトによって、家族や友人との関係が壊れた人たちに、あなたの癒しがありますように。どうか今、歪んだ支配から解放され、傷ついた関係が回復するように、導いてください。

◆私たちの神様。政治への不信感によって、生活に希望が持てない人たちを励ましてください。どうか今、自分自身と次の世代の未来が守られるように、誠実な選択と行動を導いてください。

◆私たちを支え、導き、送り出すイエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

聖 書

聖書の言葉を聞きましょう。使徒言行録13:1325(新共同訳より抜粋)

*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。交読詩編も同様に後からカットしています。

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交読文

詩編の言葉を読み交わしましょう。詩編33:411(新共同訳交読詩編より抜粋)

『交読詩編』か『讃美歌21』の後ろの方をご覧ください。司会と会衆で交互に読んでいきますので、皆さんは一段下がったところと太字のところをお読みください。(ご着席のままで大丈夫です)

 

讃美歌

マスクをしたままで、讃美歌2110番「今こそ人みな」を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

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メッセージ

「神の計画」って聞いたら、皆さんは何を思い浮かべるでしょう? 教団の聖書日課では、まさに「神の計画」というテーマで、今週の聖書箇所が選ばれています。アンティオキアにやって来たパウロたちが、ユダヤ人の集まる会堂で、会衆のために、何か話すよう求められ、語り始めたメッセージ……そこには、神様の取り組んできた、数々の業が記されています。

 

世界を創造された神様が、自分の教えと業を伝えるように、イスラエルの民を選んで守ってきたこと……人々が道を外れる度に、指導者を遣わして助けてきたこと……自分の独り子である、イエス・キリストをこの世へ送り、全ての者が永遠の命を受けられるよう導いたこと……神様は一貫して、人々が正しい道を歩み、滅びを免れ、救われるように導いてきました。

 

神様の計画とは、人々が自分から離れないで、この世界を生きること……理不尽な人の支配や暴力から解放された「神の国」「神の支配」を完成させることでした。そのために、イスラエルの民を選んで、彼らに自分が語ってきたこと、行ってきたことを、諸国の民に告げ知らせるよう、繰り返し働きかけてきました。

 

ところが、神様の立てた計画は、自分の選んだ人々が、言うことを聞かなかったり、信頼しなくなったりしたことで、度々、達成困難になりました。神様に祝福され、エジプトで強大な民となったイスラエル人は、自分たちを奴隷にしていた国から導き出され、新しい土地へ送り出されていきました。しかし、その道中、何度も神様に歯向かいました。

 

彼らは、神様によってエジプトに下された十の災いから守られ、捕まえにきた敵を倒してもらい、荒れ野で水をもたらされ、パンの代わりにマナを降らされ、後には肉も与えられました。けれども、人々は困難が訪れる度に、以前助けてくれた神様を思い出すことなく、不平や不満を訴えて、神様の遣わした人間も殺そうとしました。

 

正直、そんな人たちに、自分の教えを、諸国の民へ伝えさせ、愛と平和に満ちた世界を完成させる……なんて、ちょっとできるとは思えません。普通なら、計画を変更すると思います。この人たちには、いくら言っても、いくら助けても、言うことを聞いてもらえないから、諦めて他の人たちにお願いしよう。この人たちを救うのは無駄だし、彼らは切り捨てて、言うことを聞く人たちを用いよう、と。

 

ところが、現実には、神様が計画を変更して、イスラエルの人々を切り捨てることはありませんでした。自分を信じないで、神の像を作って拝んだときも、苦しいときだけ自分を頼り、すぐに忘れられてしまったときも、見えない自分より、人間の王を立ててほしいと言われたときも、人々を見放すことなく、付き合ってきました。

 

神様は、二度や三度ではなく、数え切れないほど、人々から拒絶され、不平を言われ、蔑ろにされてきました。その度に助けながら、立ち帰って悔い改めるよう、預言者を遣わしてきました。けれども、預言者が語った言葉を聞いて、民全体が悔い改めたことは、ほとんどありませんでした。言っても、言っても、耳を傾けてくれませんでした。

 

聖書を読んでいると、思わず突っ込みたくなります。神様、まだ、その計画を続けます? そろそろ、変更した方がいいんじゃないですか? この人たちを助けて、用いて、みんなを救う計画なんて無理があります。何度も裏切られています。あなたが送った独り子まで裏切られ、見捨てられています。そんな人たちを一緒に「救う」計画なんて、そんな人たちを一緒に「用いる」計画なんて、続けられないでしょう?

 

でも、どういうわけか神様は、こんな無理ある計画を、切り捨てないで、諦めないで、継続し続けて来たんです。私たちが何度、神様から離れても、神様を悲しませてしまっても、神様の期待通りにできなくても、この方は再び声をかけ、助け起こし、「さあ、行きなさい」と遣わすんです。

 

華陽教会のルーツであるメソジスト教会では、「キリスト者の完全」という考え方があります。「完全」って聞いたら、いや、神様の求める完全な人間になるのは無理だ……と誰もが言うと思います。そのとおりです。神様の教えてきたこと、言われてきたことを正しく実践することは、果てしなく難しいことです。

 

元に、いじめ、虐待、差別、偏見、暴力が世界にあふれています。「敵を愛しなさい」「隣人を自分のように愛しなさい」……たったこれだけの教えでも、達成することは、実践し続けることは、生涯叶わないかもと思ってしまいます。でも、神様はこれまで、自分が選んだ人から、どんなに無理だと言われても、どんなに無茶だと言われても、「わたしがあなたと共にいる」と言って、自分の業に遣わしてきました。

 

確かに、無理でした。預言者のほとんどは、民全体を悔い改めさせることなんてできませんでした。モーセも、民から反抗されました。でも、彼らは自分さえ期待していなかったことを、人々に向かって語れるようになり、励ますようになり、信じるようになっていきました。

 

ちょうど、イエス様と出会うまで、キリスト者を迫害していたパウロが、信じられない変化をもたらされたように、ちょっとずつ、ちょっとずつ、私たちは変えられてきたんです。神様は、これまでも、これからも、私たちに語り続け、私たちに期待し続け、私たちに付き合い続けます。私たちのいる神の国が完成するまで、誰一人見捨てることなく、イエス様と出会わせます。

 

神の計画は続いています。破棄されることなく、続いていきます。だから、私たちも加わり続けましょう。この方に立ち帰り、新しい生き方へ変えられていきましょう。何も変わらないと思っていた人々が、変えられた軌跡を思い起こしながら、今日も日常へと遣わされていきましょう。

 

讃美歌

オンライン賛美歌7番「何も変わらないと(A)」(©︎柳本和良)を歌います。オンライン賛美歌の楽譜は、著作者の許可を得て掲載しています。

 

 

使徒信条

教会の信仰を告白しましょう。「使徒信条」讃美歌2193-4Aです。(オンライン賛美歌の裏面をご覧ください)

 

使徒信条93-4A

我は天地の造り主、全能の父なる神を信ず。我はその独り子、我らの主、イエス・キリストを信ず。主は聖霊によりてやどり、処女マリヤより生れ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府にくだり、三日目に死人のうちよりよみがへり、天に昇り、全能の父なる神の右に坐したまへり、かしこより来りて、生ける者と死ねる者とを審きたまはん。我は聖霊を信ず、聖なる公同の教会、聖徒の交はり、罪の赦し、身体のよみがへり、永遠の生命を信ず。アーメン。(*着席のジェスチャー)


使徒信条93-4B

わたしは、天地の造り主、全能の父である神を信じます。わたしはそのひとり子、わたしたちの主、イエス・キリストを信じます。主は聖霊によってやどり、おとめマリヤから生まれ、ポンテオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられ、死んで葬られ、よみにくだり、三日目に死人のうちからよみがえり、天にのぼられました。そして全能の父である神の右に座しておられます。そこからこられて、生きている者と死んでいる者とをさばかれます。わたしは聖霊を信じます。きよい公同の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだのよみがえり、永遠のいのちを信じます。アーメン。

 

紹 介

本日も、初めて礼拝に来られた方、配信を見られた方、久しぶりに参加された方と、一緒に礼拝にあずかれたことを感謝致します。受付でご了承いただいた方のみ、配信終了後にご紹介させていただきます。ぜひ、これからも一緒に礼拝へ出られると嬉しいです。

 

とりなし

共に、神様から委ねられた、とりなしの務めを果たしましょう。オンライン讃美歌の後ろから2ページ目をご覧ください。

 

司会:神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、わたしたちがささげる祈りをお聞きください。

司会:世界の国民と政府のために祈ります。

会衆:主よ、政治に携わる人々に、知恵と勇気と良心を与え、全ての場所に、自由と平和をもたらしてください。

司会:世界に広がる全ての教会のために祈ります。

会衆:主よ、教会を聖霊によって力づけ、その信仰を新たにし、私たちの一致と結びつきを強めてください。

司会:教会員のために祈ります。

会衆:主よ、私たち全てを、御言葉によって豊かに養い、あなたの愛と平和を伝える者として送り出してください。

司会:今日ここに出席できなかった人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や衰え、仕事や様々な事情のために、ここに見えない人たちを、あなたが癒し回復してください。

司会:身近な人のために祈ります。

会衆:主よ、私たちの家族や友人、仲間たちが、あなたの愛を知れますように、私自身を用いてください。

司会:幼稚園、教会学校、地域の子どもたちを覚えて祈ります。

会衆:主よ、子どもたちの健康と安全を守り、疲れを癒し、安らぎと成長をもたらしてください。

司会:苦しんでいる人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や怪我、悩みや苦しみを抱える人たちに、あなたからの平安と、必要な助けを与えてください。

司会:今も生きておられ、とりなしてくださる方、主イエス・キリストのお名前によって祈ります。

一同:アーメン。

 

主の祈り

イエス様が教えられた『主の祈り』を祈りましょう。讃美歌2193-5A。(オンライン讃美歌の裏面をご覧ください)

 

主の祈り93-5A

天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり。
アーメン。


日本聖公会/ローマ・カトリック教会共通口語訳

天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を、今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン。

 

献 金

感謝の献げ物として献金をします。クリアファイルに挟まれた封筒をご利用ください。(初めての方は、金額に定めはありません。持ち合わせのない方は、空のまま封筒をお入れください)

 

献金の祈り(例)

愛と慈しみに満ちた私たちの神様。感謝と喜びをもって、ここに集めた献金と、私たちの生き方をおささげします。どうか、私たちの日々の生活によって、恵みの主である、あなたがあがめられますように。主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

讃美歌

マスクをしたままで、献金の讃美歌512番「主よ、献げます」の2節を歌いましょう。

 

讃美歌

マスクをしたままで、オンライン賛美歌15番「わたしたちは旅人」を歌いましょう。

 

 

祝 福

共に、神様の祝福を受けましょう。

 

派 遣

今、行きなさい。わたしはあなたを遣わす。(『讃美歌2193-6 ① 出エジプト記3:10より)

 

祝 福

願わくは主があなた(がた)を祝福し、あなた(がた)を守られるように。願わくは主が御顔をもってあなた(がた)を照らし/あなた(がた)を恵まれるように。願わくは主が御顔をあなたに向けて/あなたに平安を賜るように。(民数記6:2426より)

 

報 告

本日も教会に集まって、また配信を通して礼拝にご参加くださり、ありがとうございます。先週の日曜礼拝は、教会に集まった21名、同時に視聴された10名、計31名が参加されました。後から配信や原稿を見て、祈りを合わせてくださった方も感謝いたします。

 

来週も、全ての人が礼拝へ参加できるように、配信と並行して「三密を避けた会衆礼拝」を行います。初めての方も問い合わせなしで参加できます。また日曜日まで、皆さん一人一人に神様の平和がありますように。