ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

『鍛錬だから耐えなさい?』 ヘブライ人への手紙12:3〜13

日曜礼拝 2022年8月14日


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案 内

華陽教会では、感染症の拡大を受け、奉仕者6〜7名、教会員3〜4名、新来者1〜4名に調整して、配信と並行して礼拝を行っています。共に今、教会にいる人も、配信を見ている人も、互いのために祈りを合わせ、聖書の言葉を味わいましょう。

 

前 奏

(*奏楽者は牧師の案内のあと、前奏を弾き始めます。司式者は前奏の終わり頃に講壇へ立ち、会衆を招く準備をします。招詞の聖書箇所は読み上げる必要はありません。網かけ部分は司会が読むところ、四角部分は会衆が立つところです。(かっこ)は会衆の様子を見て省けるときは省きます。)

 

招 詞

あなたは、あなたの神、主を愛し、その命令、掟、法および戒めを常に守りなさい。(申命記11:1)

 

讃美歌

マスクをしたままで、讃美歌二編58番「いかなればきみはかく」を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

お祈り

(ご着席ください)共に祈りを合わせましょう。

◆愛と平和の源である、私たちの神様。今日もまた、あなたによって守られて、日曜日の礼拝を始めることができ、感謝いたします。どうか今、ここに集まった人たちと、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を受けようとしている人を祝福してください。

◆私たちの神様。先週の日曜日は、書面決議による役員選挙が行われ、無事に2人の役員が選出されました。どうか今、引き続き役員を務める4人の方々に、あなたのお支えがありますように。そして、教会員みんなで助け合うことができますように。

◆私たちの神様。来週の日曜日は、牧師休暇のため、隠退教師の鈴木重正先生がメッセージをしてくださいます。どうか今、先生とご家族の健康が守られ、あなたからの恵みをみんなで分かち合うことができますように。

◆私たちの神様。安倍元首相の銃撃事件以降、連日、カルト問題の相談が全国弁連や日本基督教団に寄せられています。どうか今、被害者の方々が癒されて、それぞれの家族が回復できるように、助けてください。

◆人と人との間におられる、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

聖 書

聖書の言葉を聞きましょう。ヘブライ人への手紙12:3〜13(新共同訳より抜粋)

*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。交読詩編も同様に後からカットしています。

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交読文

詩編の言葉を読み交わしましょう。詩編94:8〜15(新共同訳交読詩編より抜粋)

『交読詩編』か『讃美歌21』の後ろの方をご覧ください。司会と会衆で交互に読んでいきますので、皆さんは一段下がったところと太字のところをお読みください。(ご着席のままで大丈夫です)

 

讃美歌

マスクをしたままで、讃美歌21の526番「苦しみ悩みの」を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

Simon AllenによるPixabayからの画像

メッセージ

初代教会の信徒に対して、「鍛錬」や「訓練」という言葉が使われるとき、その背景にはキリスト教に対する、ローマ帝国の弾圧や同胞のユダヤ人たちによる迫害がありました。同じ神殿で礼拝することを拒絶され、共に会堂で祈ることを拒まれてしまった信徒たちは追い出された先で教会を作り、そこで礼拝をするようになりました。

 

彼らは広場や往来でイエス様の教えと業について語り、伝道しようとしましたが、「良くない教えを広めている」と噂され、自由に街中でメッセージを語ることができなくなっていきました。信徒たちは次第に、個人の家や新しく建てた教会に集まって、そこへ人を連れてきながら、伝道をするようになりました。

 

ところが、最初は一気に増えていった弟子たちも、だんだん、新しい仲間ができにくくなりました。教会に来ても、すぐに来なくなる者や、洗礼を受けても、辞めてしまう者が出てきました。キリスト教の信徒への目も厳しくなっていきました。あの人たちは、代々守られてきた律法を蔑ろにしているらしい。汚れた者や罪人も仲間になっているらしい。

 

周りから「付き合ってはいけない人たち」「近づいてはいけない人たち」という印象を持たれるようになります。なにしろ、神殿の祭司長や長老、議員の他に、ローマ帝国の役人からも目をつけられる存在です。逮捕され、投獄され、鞭打たれる者も出始めました。同じ目に遭いたくなければ、関係しないのが一番です。

 

そんなふうにして、だんだんと、「キリスト教徒になる」「キリスト教徒であり続ける」のが困難な世の中になりました。多くの信徒は気力を失い、疲れ果てていきました。中には、キリスト教徒であるという理由で、職を失ったり、財産を取り上げられる人もいました。自分もそんなふうに全部失うんじゃないか? という恐れが増していきました。

 

ここまで聞くと、激動する時代を生きていたように感じますが、全ての教会が、全ての信徒が、一様に激しい迫害を受けたわけではありません。少なくとも、このヘブライ人への手紙を受け取った人たちは、まだ血を流すような迫害には(逮捕され鞭打たれるような迫害には)遭っていませんでした。

 

どちらかというと、色んなところに警戒され、目をつけられるようになったので、大人しく目立たないように、真面目でまともな市民であることをアピールしながら信仰生活を続けていく、というスタイルになっていました。ちょうど、コロナ禍に直面した私たちが無頓着に感染症を拡大させるクラスターではありませんよ、とアピールしているように。

 

実は、最初の迫害って、常に騒がしいものではありませんでした。むしろ、静かな迫害が続いていたと思います。直接的な暴力が振るわれるというより、だんだんと集まりにくくなる、礼拝へ行きにくくなる、仲間を増やしにくくなる……そんなふうに、静かに気力を削いでいく力が働いていました。

 

手紙の著者は、そんな彼らに対し、箴言の言葉を引用して訴えます。「わが子よ、主の鍛錬を軽んじてはいけない。主から懲らしめられても、力を落としてはいけない。なぜなら、主は愛する者を鍛え、子として受け入れる者を皆、鞭打たれるからである」……何だか厳しい言葉ですよね?

 

あなたが受けている困難は、神からの鍛錬だと思いなさい。懲らしめを受けているように感じても、愛ゆえであると受けとめなさい。その鍛錬に耐えることができなければ、神の子として受け入れられない……そんなふうに言われているように感じます。鍛錬だから耐えなさいと。

 

でも、実際は、慰めと励ましの意味で語られています。彼らは、自分たちが神様を怒らせた罰として、裁きとして、この迫害を受けとめていました。きちんと神に従えず、神に背いてしまった呪いとして、自分たちはこのまま見放されるんじゃないかと考えていました。しかし、手紙の著者は言うんです。

 

神様は、あなたがたを切り捨てたのではありません。あなたたちを呪われたのではありません。神様は、あなたたちを子として取り扱っておられます。あなたをイエス様の兄弟姉妹としています。あなたたちに訪れた困難は、神様から与えられた呪いではなく鍛錬です。神から見放された証ではなく、神につながっている証です。

 

この言葉は、現代の私たちにも訴えてきます。教会へ人を連れてくるのが難しくなりました。自分たちが毎週礼拝へ出るのも厳しくなりました。病気や怪我によって弱らされ、体力や気力も衰えました。このまま教会へ行けなくなるかもしれない、教会が消えていくかもしれない、神様は私を見放したのかもしれない……。

 

違うんです。神様はあなたを見放したのでも、呪ったのでもありません。神様はあなたを自分の子としています。疲れ果て、立ち止まりそうなあなたの隣に付き添っています。あなたを鍛えるために、一緒にもがき、一緒に呻き、一緒に走っているんです。だから、その足でまっすぐな道を歩いてください。あなたに与えられた道を。

 

讃美歌

オンライン賛美歌25番「住む家のないわたしたちに」(©︎柳本和良)を歌います。オンライン賛美歌の楽譜は、著作者の許可を得て掲載しています。

 

 

使徒信条

教会の信仰を告白しましょう。「使徒信条」讃美歌21の93-4Aです。(オンライン賛美歌の後ろから2ページ目をご覧ください)

 

使徒信条93-4A

我は天地の造り主、全能の父なる神を信ず。我はその独り子、我らの主、イエス・キリストを信ず。主は聖霊によりてやどり、処女マリヤより生れ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府にくだり、三日目に死人のうちよりよみがへり、天に昇り、全能の父なる神の右に坐したまへり、かしこより来りて、生ける者と死ねる者とを審きたまはん。我は聖霊を信ず、聖なる公同の教会、聖徒の交はり、罪の赦し、身体のよみがへり、永遠の生命を信ず。アーメン。(*着席のジェスチャー)


使徒信条93-4B

わたしは、天地の造り主、全能の父である神を信じます。わたしはそのひとり子、わたしたちの主、イエス・キリストを信じます。主は聖霊によってやどり、おとめマリヤから生まれ、ポンテオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられ、死んで葬られ、よみにくだり、三日目に死人のうちからよみがえり、天にのぼられました。そして全能の父である神の右に座しておられます。そこからこられて、生きている者と死んでいる者とをさばかれます。わたしは聖霊を信じます。きよい公同の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだのよみがえり、永遠のいのちを信じます。アーメン。

 

紹 介

本日も、初めて礼拝に来られた方、配信を見られた方、久しぶりに参加された方と、一緒に礼拝にあずかれたことを感謝致します。受付でご了承いただいた方のみ、配信終了後にご紹介させていただきます。ぜひ、これからも一緒に礼拝へ出られると嬉しいです。

 

とりなし

共に、神様から委ねられた、とりなしの務めを果たしましょう。オンライン讃美歌の後ろから2ページ目をご覧ください。

 

司会:神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、わたしたちがささげる祈りをお聞きください。

司会:世界の国民と政府のために祈ります。

会衆:主よ、政治に携わる人々に、知恵と勇気と良心を与え、全ての場所に、自由と平和をもたらしてください。

司会:世界に広がる全ての教会のために祈ります。

会衆:主よ、教会を聖霊によって力づけ、その信仰を新たにし、私たちの一致と結びつきを強めてください。

司会:教会員のために祈ります。

会衆:主よ、私たち全てを、御言葉によって豊かに養い、あなたの愛と平和を伝える者として送り出してください。

司会:今日ここに出席できなかった人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や衰え、仕事や様々な事情のために、ここに見えない人たちを、あなたが癒し回復してください。

司会:身近な人のために祈ります。

会衆:主よ、私たちの家族や友人、仲間たちが、あなたの愛を知れますように、私自身を用いてください。

司会:幼稚園、教会学校、地域の子どもたちを覚えて祈ります。

会衆:主よ、子どもたちの健康と安全を守り、疲れを癒し、安らぎと成長をもたらしてください。

司会:苦しんでいる人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や怪我、悩みや苦しみを抱える人たちに、あなたからの平安と、必要な助けを与えてください。

司会:今も生きておられ、私たちをとりなしてくださる方、イエス・キリストのお名前によって祈ります。

一同:アーメン。

 

主の祈り

イエス様が教えられた『主の祈り』を祈りましょう。讃美歌21の93-5A。(オンライン讃美歌の裏面をご覧ください)

 

主の祈り93-5A

天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり。
アーメン。


日本聖公会/ローマ・カトリック教会共通口語訳

天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を、今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン。

 

献 金

感謝の献げ物として献金をします。クリアファイルに挟まれた封筒をご利用ください。(初めての方は、金額に定めはありません。持ち合わせのない方は、空のまま封筒をお入れください)

 

献金の祈り(例)

愛と慈しみに満ちた私たちの神様。感謝と喜びをもって、ここに集めた献金と、私たちの生き方をおささげします。どうか、私たちの日々の生活によって、恵みの主である、あなたがあがめられますように。主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

讃美歌

マスクをしたままで、献金の讃美歌512番「主よ、献げます」の2節を歌いましょう。

 

讃美歌

マスクをしたままで、オンライン賛美歌15番「わたしたちは旅人」を3回繰り返して歌います。

 

 

祝 福

共に、神様の祝福を受けましょう。

 

派 遣

だから、萎えた手と弱くなったひざをまっすぐにしなさい。また、足の不自由な人が踏み外すことなく、むしろいやされるように、自分の足でまっすぐな道を歩きなさい。(ヘブライ人への手紙12:12〜13)

 

祝 福

どうか、平和の主御自身が、いついかなる場合にも、あなたがたに平和をお与えくださるように。主があなたがた一同と共におられるように。(テサロニケの信徒への手紙二3:16)

 

報 告

本日も教会に集まって、また配信を通して礼拝にご参加くださり、ありがとうございます。先週の日曜礼拝は、教会に集まった13名、同時に視聴された13名、計26名が参加されました。後から動画や原稿を見て、祈りを合わせてくださった方も感謝いたします。

 

華陽教会では、感染症対策のため、8月末まで、奉仕者6〜7名、教会員3〜4名、新来者1〜4名の計10〜15名で集まる『調整型小規模礼拝』を行っています。教会員の方は礼拝出席希望表や牧師とのメール、電話で、出席する日を調整していきます。

 

新来者の方も、毎週一家族分、出席できるように枠を用意しています。始めて教会に来る方は、日曜日は問い合わせなしで参加できるので、ぜひお越しください。一回目の参加以降は、他の教会員と同様、ご希望を聞きながら、出席する日を調整させていただきます。

 

また、今週の水曜日は、牧師の夏期休暇のためお休みです。来週の日曜日には、隠退教師の鈴木重正先生がメッセージをしてくださいます。この一週間も、皆さん一人一人に神様の平和がありますように。