ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

『ホントに神の子とされるのか?』 申命記6:4〜9、ローマの信徒への手紙8:12〜17

日曜礼拝 2022年6月12日


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案 内

華陽教会では、マスク・消毒・換気・加湿・三密回避の座席調整をした上で、3回目のワクチン接種を受けた人たちで、時間を短縮して礼拝に集まっています。共に今、教会にいる人も配信を見ている人も、互いのために祈りを合わせ、聖書の言葉を味わいましょう。

 

前 奏

(*奏楽者は牧師の案内のあと、前奏を弾き始めます。司式者は前奏の終わり頃に講壇へ立ち、会衆を招く準備をします。招詞の聖書箇所は読み上げる必要はありません。網かけ部分は司会が読むところ、四角部分は会衆が立つところです。(かっこ)は会衆の様子を見て省けるときは省きます。)

 

招 詞

そのころ、イエスはガリラヤのナザレから来て、ヨルダン川でヨハネから洗礼を受けられた。水の中から上がるとすぐ、天が裂けて“霊”が鳩のように御自分に降って来るのを、御覧になった。(マルコによる福音書1:9〜10)

 

讃美歌

マスクをしたままで、旧讃美歌519番「わがきみイェスよ」1節、3節を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

お祈り

(ご着席ください)共に祈りを合わせましょう。

 

◆愛と力の源である、私たちの神様。今日もまた、日曜日の礼拝を始めることができ、感謝いたします。どうか今、ここに集まった人たちと、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を受けようとしている人を祝福してください。

◆私たちの神様。今日は花の日こどもの日の礼拝です。再び教会に来始めた子どもたち、これからつながっていく子どもたちに、あなたの祝福がありますように。どうか今、幼稚園で、学校で、家庭で過ごしている子どもたちに、あなたの恵みがありますように。

◆私たちの神様。ようやく、岐阜県の病床使用率も25%を切りましたが、保育園、学校、高齢者施設で、ポツポツと感染が続いています。どうか今、それぞれの回復が導かれ、一人一人の日常が取り戻されていきますように。

◆私たちの神様。ペンテコステに集まれなかった人たちも、あなたによって一つにされ、新たに顔と顔とを合わせる日々が与えられています。どうか今、帰ってきた人、待っていた人、新しく来た人たちに、あなたの聖霊が豊かに注がれますように。

◆私たちを支え、導き、送り出すイエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

聖 書

聖書の言葉を聞きましょう。申命記6:4〜9、ローマの信徒への手紙8:12〜17(新共同訳より抜粋)

*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。交読詩編も同様に後からカットしています。

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讃美歌

マスクをしたままで、讃美歌21の353番「父・子・聖霊の」を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

vikvargaによるPixabayからの画像

メッセージ

今日は、花の日こどもの日です。150年前に、アメリカのメソジスト教会で始まった、子どものための、子ども中心のプログラムが、現在まで続いています。一年で最も多くの花が咲く時期に、教会へ花を持ち寄って、子どもたちと一緒に飾ります。そして、礼拝が終わると、みんなで花束を作って、病院、消防署、警察署などを訪問し、感謝や励ましを送るんです。

 

残念ながら、新型コロナの影響で、今は幼稚園でも、教会でも、お見舞いや訪問を控えています。この日に、多くの教会で行われていた幼児祝福式も、年々、集まれる子どもの数が減り、やらなくなったところも少なくありません。いつの間にか、子どものための、子ども中心の集会は、大人だけの、大人が集まりやすい集会へ戻っていきました。

 

ある教会では、花の日こどもの日に、子どもと大人の合同礼拝をやっていました。いつもは、9時からと10時半からに分かれてやっている礼拝を、この日は、子どもと大人が一緒になって、賛美歌を歌い、お話を聞いて、礼拝をささげるようにしていました。ところが、花の日こどもの日になると、例年、大人の出席が減ってしまう……という現象がありました。いったいどうして、大人の数が減るんでしょう?

 

その日は、子どもたちと一緒に集まるので、大人が歌うときも、小さい子に合わせて、子ども向けの賛美歌が選ばれます。自分が座っている席の近くに、子どもを抱きかかえたお母さんが座ります。礼拝の間、お父さんに注意される小学生や、泣き出してしまう赤ちゃんがいます。メッセージを話す牧師の視線は、真剣に話を聞いている大人ではなく、礼拝堂をキョロキョロ見回す子どもたちの方へ向けられます。

 

日曜日に、落ち着いた気持ちで、神様の言葉を受けとめたい。静かな心で、慰めと励ましを受け取りたい。慣れ親しんだ賛美歌を歌い、隣や前に気を遣わず、神様と、一対一の神聖な時を過ごしたい……そんな中、子どもたちがやってくる。じっとしていることが困難な、黙っていることが難しい、周りの助けを必要とする、小さな者たちがやってくる。

 

イエス様に触れてもらおうと、子どもたちを連れて来た人を、思わず叱ってしまった弟子たちのように、子どもたちがやって来るのを聞いて、拒んだり、離れたくなることは、私たちにも多々あります。子どもたちが来たら、自分がそこに居られなくなる……自分がそこから離れたくなる……それだけ、一杯一杯で、余裕を失ってしまっている。

 

子どもたちだって、あまり知らない大人に囲まれて、自分たちばかり前に出され、緊張を強いられる礼拝に、そこまで出たくはないかもしれません。正直言うと、私も子どもの頃、大人と一緒の合同礼拝は、そんなに居心地良くなかったことを覚えています。後ろで大勢の大人に見られ、良い子でいないと、ここにいちゃダメと言われている気がしたからです。

 

ところが、イエス様は、衝撃的な言葉を私たちに残します。「子供たちをわたしのところに来させなさい」「神の国はこのような者たちのものである」「子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない」……子どもがいると、落ち着いて神の言葉を聞けなくなると思ってしまう私たちに、こんなことを言うんです。

 

けっこう手厳しいですよね? 真面目にイエス様の話を聞こうと、落ち着いて神の言葉を受けとめようと、子どもたちを拒み、子どもから離れようとした者たちに「あなたが拒んだのは神の国だ」「あなたが離れたのは神の家だ」と言うんです。一瞬で、「あなたは神の国の者じゃない」と言われた気分になり、胸が苦しくなってきます。

 

聖書には、イエス・キリストを信じる者は神の子とされ、永遠の命を受け、神の国へ受け入れられる……と書かれていますが、本当に、自分が神の子とされるのか、何だか不安になってきます。余裕がなく、不安定で、寛容さを失っている私なんか、肉に従っている自分なんか、「いいよ」と言われるわけがない。「神の子供」になれるわけがない。自分が神の国へ入ろうとすれば、きっと妨げられるに違いない。

 

ところが、イエス様は、あなたが神の国へ入るのを妨げようとする人へ、「その人をわたしのところに来させなさい。妨げてはならない」と言うんです。あなたに「神の子となる霊」を授け、一緒に「アッバ、父よ」と祈らせるんです。余裕がなく、不安定で、寛容さを失いがちなあなたのことを、「神の国に入りたい」と泣きじゃくってしまう私のことを、自分と同じ「神の子」と呼んでくださいます。

 

考えてみれば、子どもたちだって余裕がなく、不安定で、不寛容です。自分のことで精一杯で、好き嫌いが激しく、苦手なものは拒みます。やっちゃいけないことをやってしまって、たくさん怒られます。でも、良い子でいられなかった日も、「お父さん」「お母さん」としがみつくのをためらいません。一人で帰れない家に、抱っこして、おんぶして、一緒に帰ってくれるまで訴えます。

 

ぐちゃぐちゃな顔を私たちが、神の子として受け入れられます。「パパ」「ママ」「父ちゃん」「母ちゃん」と叫んで訴えることを促されます。「子供たちをわたしのところに来させなさい」とイエス様が言われた日、あなたもイエス様のもとへ呼ばれました。「神の国はこのような者たちのものである」とイエス様が祝福したとき、あなたも「神の子」と呼ばれました。だから、今日は私たちが、イエス様の呼んだ子どもたちを迎えます。

 

じっとできなくて怒られた者、わけが分からず泣き出した者、癇癪を起こして治まらない者、ここにいちゃいけないと思わされた者……イエス様はあなたを呼ばれました。あなたを神の子とされました。あなたの前に、隣に、後ろにいる人も、あなたと同じ神の子どもです。あなたのように顔を歪め、泣きじゃくり、真っ赤になっていたときに、イエス様に抱きかかえられ、祝福を受けた人たちです。

 

さあ、あなたも共に、神の祝福を受けましょう。

 

讃美歌

オンライン賛美歌3番「閉じこもる私たちに」(©︎柳本和良)を歌います。オンライン賛美歌の楽譜は、著作者の許可を得て掲載しています。

 

 

紹 介

本日も、初めて礼拝に来られた方、配信を見られた方、久しぶりに参加された方と、一緒に礼拝にあずかれたことを感謝致します。受付でご了承いただいた方のみ、配信終了後にご紹介させていただきます。ぜひ、これからも一緒に礼拝へ出られると嬉しいです。

 

とりなし

共に、神様から委ねられた、とりなしの務めを果たしましょう。オンライン讃美歌の後ろから2ページ目をご覧ください。

 

司会:神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、わたしたちがささげる祈りをお聞きください。

司会:世界の国民と政府のために祈ります。

会衆:主よ、政治に携わる人々に、知恵と勇気と良心を与え、全ての場所に、自由と平和をもたらしてください。

司会:世界に広がる全ての教会のために祈ります。

会衆:主よ、教会を聖霊によって力づけ、その信仰を新たにし、私たちの一致と結びつきを強めてください。

司会:教会員のために祈ります。

会衆:主よ、私たち全てを、御言葉によって豊かに養い、あなたの愛と平和を伝える者として送り出してください。

 

司会:今日ここに出席できなかった人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や衰え、仕事や様々な事情のために、ここに見えない人たちを、あなたが癒し回復してください。

司会:身近な人のために祈ります。

会衆:主よ、私たちの家族や友人、仲間たちが、あなたの愛を知れますように、私自身を用いてください。

司会:幼稚園、教会学校、地域の子どもたちを覚えて祈ります。

会衆:主よ、子どもたちの健康と安全を守り、疲れを癒し、安らぎと成長をもたらしてください。

司会:苦しんでいる人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や怪我、悩みや苦しみを抱える人たちに、あなたからの平安と、必要な助けを与えてください。

司会:今も生きておられ、とりなしてくださる方、主イエス・キリストのお名前によって祈ります。

一同:アーメン。

 

主の祈り

イエス様が教えられた『主の祈り』を祈りましょう。讃美歌21の93-5A。(オンライン讃美歌の裏面をご覧ください)

 

主の祈り93-5A

天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり。
アーメン。


日本聖公会/ローマ・カトリック教会共通口語訳

天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を、今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン。

 

子ども祝福式

本日は、花の日こどもの日の礼拝ですが、感染症対策のため、牧師から、子どもたち一人一人の頭に手をおいて、祝福を行うことは控えています。そこで、教会に集まった会衆と配信をご覧になっている各家庭の大人から、ご自分と関わりのある子どもたちに向けて、神様の祝福を一緒に告げていただければと思います。

 

聖 書

聖書の言葉を聞きましょう。マルコによる福音書10:13〜16(新共同訳より抜粋)

イエスに触れていただくために、人々が子供たちを連れて来た。弟子たちはこの人々を叱った。しかし、イエスはこれを見て憤り、弟子たちに言われた。「子供たちをわたしのところに来させなさい。妨げてはならない。神の国はこのような者たちのものである。はっきり言っておく。子供のように神の国を受け入れる人でなければ、決してそこに入ることはできない。」そして、子供たちを抱き上げ、手を置いて祝福された。

 

祈 祷

共に祈りを合わせましょう。

 

私たちに命を与えてくださる神様。今日まで、子どもたち一人一人の成長を導いてくださり、感謝致します。家族から、周りから、たくさんの愛を受けてきた子どもたちも、十分な愛を受けられなかった子どもたちも、あなたの祝福を待っています。

 

自分に自信が持てない子も、家族と上手くいかない子も、友達がなかなかできない子も、あなたは必要とされています。どうか今、悩んでいる子、苦しんでいる子に、あなたの助けがもたらされ、安心して眠り、十分に食べ、必要な教育を受けて、この世へと出ていけるよう、周りの大人を用いてください。

 

そして、子どもたちに、上手く接することができない人、思うように、愛を伝えられない人も、あなたの助けによって、新しい関係を築くことができますように。子どもたちに、新しい発見、新しい出会い、新しい変化がもたらされ、幸せな人生が送れますように。

 

一人一人を招かれる、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

祝 福

どうぞ、教会に集まっている方、配信を見ている方は、ここにいる子どもたちと、ご自分に関わりのある子どものために、神様の祝福を宣言しましょう。ご家族や差し支えない相手であれば、頭や肩に手を置いて、祝福の言葉を告げましょう。

 

神さまの祝福が豊かにありますように。父と子と聖霊の御名によって。アーメン(*日本キリスト教団出版局『日本基督教団 式文(試用版II)』2009、2015年、189頁2〜3行より引用。)

 

献 金

感謝の献げ物として献金をします。クリアファイルに挟まれた封筒をご利用ください。(初めての方は、金額に定めはありません。持ち合わせのない方は、空のまま封筒をお入れください)

 

献金の祈り(例)

変化と回復をもたらす私たちの神様、あなたから受ける言葉によって、私たちは新しく生かされます。今から後、私自身の生き方が変えられていくしるしとして、ここにささげた供え物を受け入れてください。主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

讃美歌

マスクをしたままで、献金の讃美歌512番「主よ、献げます」の3節を歌いましょう。

 

讃美歌

オンライン賛美歌10番「祝福」を歌いましょう。(A)の部分は牧師が会衆に向かって、(B)の部分は会衆が牧師に向かって交互に歌い、お互いへ神の祝福を宣言しましょう。

 

 

祝 福

共に、神様の祝福を受けましょう。

 

派 遣

あなたがたは、人を奴隷として再び恐れに陥れる霊ではなく、神の子とする霊を受けたのです。(ローマの信徒への手紙8:15a)

 

祝 福

どうか、平和の神御自身が、あなたがたを全く聖なる者としてくださいますように。また、あなたがたの霊も魂も体も何一つ欠けたところのないものとして守り、わたしたちの主イエス・キリストの来られるとき、非のうちどころのないものとしてくださいますように。(テサロニケの信徒への手紙一5:23)

 

報 告

本日も教会に集まって、また配信を通して礼拝にご参加くださり、ありがとうございます。先週の日曜礼拝は、教会に集まった24名、同時に視聴された11名、計35名が参加されました。後から配信や原稿を見て、祈りを合わせてくださった方も感謝いたします。

 

来週も、3回目のワクチン接種を受けた人たちで、マスク・消毒・換気等の対策をした上で、三密を避けた会衆礼拝を行います。アナフィラキシー等でワクチンを打てない方や生理的な理由でマスク・消毒ができない方は、お問合せの上、参加できるように対応します。

 

予防の手段が限られる人のために、それぞれ可能な限り、感染症対策にご協力いただき、礼拝に集まれたらと思います。また日曜日まで、皆さん一人一人に、神様の平和がありますように。