ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

『祝えない者を集めよう』 ゼファニヤ書3:14〜20

日曜礼拝 2022年12月11日


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案 内

華陽教会では、感染症対策のため、礼拝の中で四度、立ち上がって讃美歌を歌う間、会堂の窓を開放し、換気の時間を作ります。どうぞ、教会員の方は、窓の開閉にご協力ください。共に今、教会にいる人も、配信を見ている人も、神の招きにあずかりましょう。

 

前 奏

(*奏楽者は牧師の案内のあと、前奏を弾き始めます。司式者は前奏の終わり頃に講壇へ立ち、会衆を招く準備をします。招詞の聖書箇所は読み上げる必要はありません。網かけ部分は司会が読むところ、四角部分は会衆が立つところです。(かっこ)は会衆の様子を見て省けるときは省きます。)

 

招 詞

いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。これこそ、キリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです。(テサロニケの信徒への手紙一5:16〜18)

 

讃美歌

(会堂の窓を開放しましょう)マスクをしたままで、旧讃美歌532番「ひとたびは死にし身も」を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。(差し支えない方は、お立ちください)

 

お祈り

(ご着席ください)共に祈りを合わせましょう。

◆世界を創造され、完成される神様。今日もまた、あなたによって守られて日曜日の礼拝を始めることができ、感謝いたします。どうか今、初めて来た人、久々に来た人、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を受けようとしている人を祝福してください。

◆私たちの神様。キリストの誕生を記念するクリスマスの準備をしながら、キリストが再び来られるときを待ち望むアドヴェント第3週目を迎えました。どうか今、準備ができていない者、力が失われた者を集め、癒しと励ましによって整えてください。

◆私たちの神様。コロナに感染された方、身内のケアをしている方、家族と会えない日々を過ごす方に、あなたの慈しみがありますように。どうか今、それぞれに必要な助けと希望がもたらされ、あなたの恵みを受け取ることができますように。

◆私たちの神様。不義や不正に立ち向かい、抵抗している方々や、連帯を呼びかけている人々に、あなたの支えがありますように。どうか今、歪んだ現実が正されて、被害を受けている人が救済され、世の中が生きやすくなるように、私たちを導いてください。

◆人と人との間におられる、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

聖 書

聖書の言葉を聞きましょう。ゼファニヤ書3:14〜20(新共同訳より抜粋)

*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。交読詩編も同様に後からカットしています。

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交読文

詩編の言葉を読み交わしましょう。詩編85:2〜14(新共同訳交読詩編より抜粋)

『交読詩編』か『讃美歌21』の後ろの方をご覧ください。司会と会衆で交互に読んでいきますので、皆さんは一段下がったところと太字のところをお読みください。(ご着席のままで大丈夫です)

 

讃美歌

(会堂の窓を開放しましょう)マスクをしたままで、讃美歌21の235番「久しく待ちにし」を歌います。(お立ちください)

 

Marzena P.によるPixabayからの画像

メッセージ

キリストの誕生を記念するクリスマスの準備をする期間、アドヴェント第3週目を迎えました。今年は12月25日が日曜日なので、アドヴェント第4週目の日曜日と25日当日の日曜日で、2回、クリスマスを記念する礼拝を持つことになります。来週には、数年ぶりに中部学院大学・短期大学の聖歌隊をお呼びして、共に賛美を味わいます。

 

いよいよ、クリスマスがやってきます。神の子イエス・キリストの誕生を祝い、私たちに救いがもたらされた、良い知らせを分かち合います。この時期、指定された聖書の言葉は、私たちにこう告げてきます。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。これこそ、キリスト・イエスにおいて、神があなたがたに望んでおられることです」

 

礼拝の始めに読まれた聖句の言葉に、少しプレッシャーを感じた人もいるでしょう。だんだんと盛り上がっていく街中のイルミネーション、テレビやラジオから聞こえてくるクリスマスソング、幼稚園や教会で飾られるツリー、プレゼントが何か楽しみにする子どもたち……世の中はお祝いムードに向かっているけど、自分は上手く切り替えられない。心から喜ぶ気持ちになれてない。

 

アドヴェントの間に、新型コロナを発症し、咳や倦怠感がまだ取れない。しばらく前に病気が見つかり、あとどれくらい元気でいられるか分からない。家族が生死の淵をさまよって、今も安心できない状態でいる。友達が事故に遭って、何て声をかけたらいいか分からない。身内がカルトに入ってしまい、コミュニケーションが取れずにいる。

 

喜び叫べと言われても、救いが来ると言われても、心が全くついてこない。表面上は、周りに合わせてクリスマスの準備をし、楽しみに見せているけれど、ワクワクもドキドキもしてこない。むしろ、ずっと重い何かがのしかかり、気力が吸われ続け、虚無に囚われそうになる。前を向きたいのに、顔を上げたいのに、それをするほどしんどくなる。

 

すみません、神様……どうやら私は、救い主の誕生を心から祝えないみたいです。自分だけ、この輪に入れない、入っていけない気分でいます。「そんなことない」「私も救いにあずかれる」「私もみんなと喜べる」と、頑張って思おうとしているんですが、心の底から喜べません。私の目の前には、良い知らせよりも、悪い知らせが大きく映っているんです。

 

アドヴェントを形式的に過ごし、表面だけ楽しみに見せている私は、みんなから遠く離れて、重い恥となっている。神の言葉を、救いの訪れを、信じられない、期待できない、憐れな存在になっている。一緒に祝おうとする声が、かえってしんどく、重荷になっている。邪魔にならないよう、そっとしておいてほしくなる。自分がどんどん嫌になる。

 

誤解されがちなんですが、クリスマスというのは、最初から喜べる人に、最初から祝える人たちに訪れた出来事じゃありません。救いの訪れは、歓迎する準備のない人、すぐに信じられない人へ、最初に告げ知らされました。マリアは戸惑い、羊飼いたちは恐れ、エルサレムの人たちは不安になりました。お祝いムードじゃありませんでした。

 

かつて、イスラエルに「王なる主」の到来が預言された日も、人々はお祝いムードじゃありませんでした。先ほど読まれた聖書の言葉は、紀元前6世紀頃に活動した預言者ゼファニヤの言葉です。彼が人々に向かって「喜び叫べ」「歓喜の声をあげよ」と言ったのは、イスラエルがアッシリアに攻め込まれ、北王国が滅亡するのを目の当たりにした時代です。

 

目の前には、母国の半分が失われ、半分が荒廃している現実がありました。ゼファニア自身も、歓喜の声なんてあげられる日じゃありませんでした。このまま続けて、自分たちも攻め滅ぼされるかもしれない。捕虜にされてしまうかもしれない。いつ、困難な時代が終わるか分からない。

 

実際、新型コロナの第7波が終わって、第8波がやってきた私たちのように、アッシリアの侵攻が終わった後、バビロニアによる侵攻がやってきます。神様が守ってくれる、神様が解放してくれると、信じようとしながらも、「もうどうしようもない」という気持ちも強まります。むしろ、この現状は、神様が私から離れたゆえの有様ではないか?

 

しかし、ゼファニヤは「そうじゃない!」と叫びました。「王なる主はお前の中におられる」と語りました。「お前の主なる神はお前のただ中におられ、勇士であって勝利を与えられる」と言いました。神様はあなたと共に傷を受け、あなたと共に痛みを覚え、あなたと共に勝利を得られると告げました。

 

「主はお前のゆえに喜び楽しみ、愛によってお前を新たにし、お前のゆえに喜びの歌をもって楽しまれる」……あなたは神様の恥じゃない。神様はあなたを愛によって新しくしあなたが喜びを表せるようになって、共に楽しめるように導いていく。荒廃した世界の只中で立ちすくんでいるあなたに向かってこう言われる。

 

「わたしは、祭りを祝えず苦しめられていた者を集める」……アドヴェントは、祭りを祝えない、救いを信じられない、置いていかれた人たちのために、用意されています。この時期は、祭りに行く力が出てこない、準備する力が湧いてこない人たちを、神様が集めてくださるときでもあります。

 

もし自分が、クリスマスを祝う準備ができてないと思うなら、心が整っていないのに、ここへ来てしまったと思うなら、あなたは紛れもなく、神様によって集められた、神の民の一員です。神様によって新しくされ、喜びの歌を歌うようになる、キリストの弟子の一人です。あなたは神の業の一部であり、神の勝利に不可欠な存在でもあるんです。

 

さあ、クリスマスがやってきます。かつて、すぐには喜べなかった、すぐには信じられなかった人たちが、神様によって新しくされ、良い知らせを分かち合った日がやってきます。マリアは歌い、ヨセフは踊り、博士は跳ねて、羊飼いたちは笑いました。あなたが流す涙の意味も変えられます。共に、キリストの誕生を記念するクリスマスを迎えましょう。

 

讃美歌

(会堂の窓を開放しましょう)マスクをしたままで、オンライン賛美歌27番「歌い、踊り、跳ね、笑い、叫べ」(©︎柳本和良)を歌います。オンライン賛美歌の楽譜は、著作者の許可を得て掲載しています。(お立ちください)

 

 

使徒信条

教会の信仰を告白しましょう。「使徒信条」讃美歌21の93-4Aです。(オンライン賛美歌の後ろの方の2頁をご覧ください)

紹 介

本日も、初めて礼拝に来られた方、配信を見られた方、久しぶりに参加された方と、一緒に礼拝にあずかれたことを感謝致します。受付でご了承いただいた方のみ、配信終了後にご紹介させていただきます。ぜひ、これからも一緒に礼拝へ出られると嬉しいです。

 

とりなし

共に、神様から委ねられた、とりなしの務めを果たしましょう。オンライン讃美歌の後ろの方の1頁をご覧ください。

 

司会:神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、わたしたちがささげる祈りをお聞きください。

司会:世界の国民と政府のために祈ります。
会衆:主よ、政治に携わる人々に、知恵と勇気と良心を与え、全ての場所に、自由と平和をもたらしてください。

司会:世界に広がる全ての教会のために祈ります。
会衆:主よ、教会を聖霊によって力づけ、その信仰を新たにし、私たちの一致と結びつきを強めてください。

司会:教会員のために祈ります。
会衆:主よ、私たち全てを、御言葉によって豊かに養い、あなたの愛と平和を伝える者として送り出してください。

司会:今日ここに出席できなかった人のために祈ります。
会衆:主よ、病気や衰え、仕事や様々な事情のために、ここに見えない人たちを、あなたが癒し回復してください。

司会:身近な人のために祈ります。
会衆:主よ、私たちの家族や友人、仲間たちが、あなたの愛を知れますように、私自身を用いてください。

司会:幼稚園、教会学校、地域の子どもたちを覚えて祈ります。
会衆:主よ、子どもたちの健康と安全を守り、疲れを癒し、安らぎと成長をもたらしてください。

司会:苦しんでいる人のために祈ります。
会衆:主よ、病気や怪我、悩みや苦しみを抱える人たちに、あなたからの平安と、必要な助けを与えてください。

司会:今も生きておられ、私たちをとりなしてくださる方、イエス・キリストのお名前によって祈ります。
一同:アーメン。

 

主の祈り

イエス様が教えられた『主の祈り』を祈りましょう。讃美歌21の93-5A。(オンライン讃美歌の後ろの方の4頁をご覧ください)

 

 

献 金

感謝の献げ物として献金をします。クリアファイルに挟まれた封筒をご利用ください。(初めての方は、金額に定めはありません。持ち合わせのない方は、空のまま封筒をお入れください)

 

献金の祈り(例)

変化と回復をもたらす私たちの神様、あなたから受ける言葉によって私たちは新しく生かされます。今からのち、私自身の生き方が変えられていくしるしとして、ここにささげた供え物を受け入れてください。主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

讃美歌

(会堂の窓を開放しましょう)マスクをしたままで、献金の讃美歌512番「主よ、献げます」の4節を歌いましょう。

 

讃美歌

讃美歌21の頌栄25番「父・子・聖霊に」を歌います。(お立ちください)

 

祝 福

共に、神様の祝福を受けましょう。

 

派 遣

そのとき、わたしはお前たちを連れ戻す。そのとき、わたしはお前たちを集める。わたしが、お前たちの目の前で/お前たちの繁栄を回復するとき/わたしは、地上のすべての民の中で/お前たちに誉れを与え、名をあげさせると/主は言われる。(ゼファニヤ書3:20)

 

祝 福

主がすべての災いを遠ざけて/あなたを見守り/あなたの魂を見守ってくださるように。あなたの出で立つのも帰るのも/主が見守ってくださるように。今も、そしてとこしえに。(詩編121:7〜8)

 

報 告

本日も教会に集まって、また配信を通して礼拝にご参加くださり、ありがとうございます。先週の日曜礼拝は、教会に集まった23名、同時に視聴された13名、計36名が参加されました。後から動画や原稿を見て、祈りを合わせてくださった方も感謝いたします。

 

現在、新型コロナ感染症拡大初期である「レベル2」の段階で、「岐阜県医療ひっ迫警戒宣言」が出ています。「レベル3」の感染拡大期までは、マスク・消毒・換気・加湿・三密回避の座席調整にご協力いただき、「三密を避けた会衆礼拝」を続けています。

 

感染拡大期のレベル3となり、より慎重な行動を要請される「対策強化宣言」が出た場合は、再び「調整型小規模礼拝」へ移行する予定です。レベル3の「対策強化宣言」が出るまでは「三密を避けた会衆礼拝」を続けます。

 

引き続き、発熱・倦怠感・呼吸困難のある方、感染リスクの高い方は、配信を通して礼拝にご参加いただき、会堂に集まる方は十分注意しながら、共に聖書の言葉を味わえたらと思います。

 

来週は、アドヴェント第4週目のクリスマス礼拝として、中部学院大学・短期大学聖歌隊の皆さんに来ていただきます。礼拝後の昼食は感染症対策のため休止し、30分ほど聖歌隊による賛美を味わうときを持ちたいと思います。

 

それではまた、日曜日まで、皆さん一人一人に神様の平和がありますように。