ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

『彼らは御言葉を守りました?』 ヨハネによる福音書17:1〜13

日曜礼拝 2022年5月29日


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案 内

華陽教会では、マスク・消毒・換気・加湿・三密回避の座席調整をした上で、3回目のワクチン接種を受けた人たちで、時間を短縮して礼拝に集まっています。共に今、教会にいる人も配信を見ている人も、互いのために祈りを合わせ、聖書の言葉を味わいましょう。

 

前 奏

(*奏楽者は牧師の案内のあと、前奏を弾き始めます。司式者は前奏の終わり頃に講壇へ立ち、会衆を招く準備をします。招詞の聖書箇所は読み上げる必要はありません。網かけ部分は司会が読むところ、四角部分は会衆が立つところです。(かっこ)は会衆の様子を見て省けるときは省きます。)

 

招 詞

主はすべてを喪失した者の祈りを顧み/その祈りを侮られませんでした。(詩編102:18)

 

讃美歌

マスクをしたままで、旧讃美歌519番「わがきみイェスよ」1節、3節を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

お祈り

(ご着席ください)共に祈りを合わせましょう。

 

◆復活と希望をもたらす、私たちの神様。今日もまた、日曜日の礼拝を始めることができ、感謝いたします。どうか今、ここに集まった人たちと、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を受けようとしている人を祝福してください。

◆私たちの神様。今週も、病のため、怪我のため、衰えのため、障がいのため、生きることに困難を感じている人へ、あなたの励ましがありますように。どうか今、癒しと回復がもたらされ、必要な助けを得られますように。

◆私たちの神様。先週は中部教区の総会が2年ぶりに集まって行われ、今日もまた、礼拝後に、聖愛学園の理事会と、岐阜地区の総会が行われます。どうか今、子どもから大人まで一人一人の将来が明るくなるように、私たちを導き、用いてください。

◆私たちの神様。来週には、イエス様から聖霊を受け、弟子たちが宣教を開始したペンテコステを迎えます。どうか今、家の中、自分の中に閉じこもる私たちへ、新しい風を送ってください。顔を上げ、立ち上がり、希望を持って歩ませてください。

◆愛と平和の源であるイエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

聖 書

聖書の言葉を聞きましょう。ヨハネによる福音書17:1〜13(新共同訳より抜粋)

*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。交読詩編も同様に後からカットしています。

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讃美歌

マスクをしたままで、讃美歌21の336番「主の昇天こそ」1、3節を歌います。諸事情でマスクを外している方は、歌うのをご遠慮いただき、心で賛美を合わせましょう。

 

PezibearによるPixabayからの画像

メッセージ

イエス様の弟子たちは、キリストが十字架にかけられるときと、天へ昇って見えなくなるときと、2回にわたって、救い主との別れを経験します。先ほど読んだ聖書の言葉は、まさに、イエス様が捕まって処刑される前、弟子たちへ残した最後の言葉、別れの言葉でもありました。

 

読んでいると、非常に高揚感のある、テンションの高い言葉が続きます。「父よ、時が来ました。あなたの子があなたの栄光を現すようになるために、子に栄光を与えてください」「わたしは、行うようにとあなたが与えてくださった業を成し遂げて、地上であなたの栄光を現しました……」

 

いよいよクライマックス、自分の使命が果たされ、神の計画が実行される、そして聖書の言葉が実現される……そんな盛り上がりが見られるところです。ここに至るまで、色んなことがありました。ファリサイ派やサドカイ派に論争を挑まれ、祭司長や律法学者に敵対され、村を追い出されたり、群衆に追いかけられたり、たくさんの苦労がありました。

 

多くの困難を前にして、潰されそうになりながらも、イエス様は神様を離れず、その意志に従ってきました。そしてようやく、時が来ました。今こそあなたの栄光を現します。あなたも私に栄光を与えてください……神様にそう祈りながら、イエス様はびっくりするようなことを口にします。それは、自分が教えてきた弟子たちに関する言葉です。

 

「世から選び出してわたしに与えてくださった人々に、わたしは御名を現しました」「彼らは、御言葉を守りました」……確かに、イエス様は御言葉を、神様の言うことを守ってきました。病人を癒し、罪人を悔い改めさせ、避けられていた人々の友となりました。敵を愛し、隣人を愛し、人々に新しい人生をもたらしてきました。

 

しかし、イエス様に呼びかけられ、弟子となった人々は、「御言葉を守りました」と胸を張って言えるような態度や反応を見せたとは、とても言えませんでした。彼らは、イエス様が祝福しようとした子どもを叱りつけたり、イエス様が癒そうとする女性を追い返そうとしたことがありました。

 

危険な場所へ行くのを恐れて、イエス様を止めようとしたり、嵐の中、湖の上を歩いてきたイエス様に「幽霊だ」と言って怖がったりもしました。イエス様の言うことに納得できず、「何を言っているのか分かりません」と口にしたり、「そんなことがあってはなりません」と反抗することもありました。

 

また、「互いに愛し合いなさい」という教えを守れず、誰が一番偉いかで言い争うこともありました。イエス様が起こした数々の奇跡を見ていたのに「いったい、この方はどういう方なのだろう……」と理解できない様子もありました。イエス様が十字架にかかって3日目に復活するという言葉も、受け入れられず、信じられず、首を捻るばかりでした。

 

さらに、まもなくイエス様は、彼らに見捨てられてしまうことを知っていました。13章では、自分のために命を捨てると言い張るペトロに「あなたは三度、わたしのことを知らないと言うだろう」と予告していました。他の弟子たちもみんな、自分を見捨てて逃げてしまう、離れてしまうことを予告していました。

 

どう考えても「彼らは、御言葉を守りました」という言葉に当てはまる人たちではありませんでした。むしろ、御言葉を守れない姿が、ここまでも、この後も、赤裸々に記してありました。なぜ、イエス様は、彼らと別れる直前に、こんな矛盾する言葉を残したんでしょう? 「御言葉を守れない彼らのことも憐れんでください」という祈りではなく、「彼らは、御言葉を守りました」という信頼と誇りに満ちた言葉で祈ったんでしょう?

 

それは、イエス様が彼らのことを、御言葉を守れないままで、終わらせないからです。神様が、イエス様を死に支配されたまま、死んだままで終わらせることがなかったように、イエス様も、弟子たちを死に支配されたまま、罪に囚われたまま、終わらせることはありません。「彼らは、御言葉を守りました」という言葉が実現するまで、イエス様は一人一人に聖霊を送って付き合い続け、新しい命、新しい生き方へ至らせてくださいます。

 

実際、イエス様のことを三度知らないと否定してしまったペトロは、復活したイエス様に三度愛していると告白する者へ変えられました。イエス様の復活を信じなかったトマスは、復活したイエス様に「わたしの主、わたしの神よ」と告白する者へ変えられました。嵐や幽霊を怖がっていた弟子たちは、それらに怯える人々を励まし、希望を示す者へ変えられました。「彼らは、御言葉を守りました」という言葉は現実になっていきます。

 

その力は、今、私たちの間にも働いています。自分が「御言葉を守りました」と言う日が来るようには思えない、私自身やあなたも指して、この方ははっきりおっしゃいます。「彼らは、御言葉を守りました」「わたしは彼らによって栄光を受けました」……あなたによって、私によって、イエス様は栄光を受けると言われます。はっきり、信頼して、おっしゃいます。そうなるまで、時間も、距離も、死も超えて、私たちに付き合い続けます。

 

だから今日、イエス様がみもとから、神様のもとから来たことを本当に知り、神様がイエス様をお遣わしになったことを本当に信じて、新しく歩み始めましょう。あなたがどんな状態でも、あなたがどんな所にいても、この方はあなたを古いままにしておきません。あなたを新しくしていきます。あなたを自分の弟子に、友に、家族にされたんです。

 

讃美歌

オンライン賛美歌11番「どうか平和の主が」(©︎柳本和良)を3回繰り返して歌います。オンライン賛美歌の楽譜は、著作者の許可を得て掲載しています。

 

 

紹 介

本日も、初めて礼拝に来られた方、配信を見られた方、久しぶりに参加された方と、一緒に礼拝にあずかれたことを感謝致します。受付でご了承いただいた方のみ、配信終了後にご紹介させていただきます。ぜひ、これからも一緒に礼拝へ出られると嬉しいです。

 

とりなし

共に、神様から委ねられた、とりなしの務めを果たしましょう。オンライン讃美歌の後ろから2ページ目をご覧ください。

 

司会:神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、わたしたちがささげる祈りをお聞きください。

司会:世界の国民と政府のために祈ります。

会衆:主よ、政治に携わる人々に、知恵と勇気と良心を与え、全ての場所に、自由と平和をもたらしてください。

司会:世界に広がる全ての教会のために祈ります。

会衆:主よ、教会を聖霊によって力づけ、その信仰を新たにし、私たちの一致と結びつきを強めてください。

司会:教会員のために祈ります。

会衆:主よ、私たち全てを、御言葉によって豊かに養い、あなたの愛と平和を伝える者として送り出してください。

司会:今日ここに出席できなかった人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や衰え、仕事や様々な事情のために、ここに見えない人たちを、あなたが癒し回復してください。

司会:身近な人のために祈ります。

会衆:主よ、私たちの家族や友人、仲間たちが、あなたの愛を知れますように、私自身を用いてください。

司会:幼稚園、教会学校、地域の子どもたちを覚えて祈ります。

会衆:主よ、子どもたちの健康と安全を守り、疲れを癒し、安らぎと成長をもたらしてください。

司会:苦しんでいる人のために祈ります。

会衆:主よ、病気や怪我、悩みや苦しみを抱える人たちに、あなたからの平安と、必要な助けを与えてください。

司会:今も生きておられ、とりなしてくださる方、主イエス・キリストのお名前によって祈ります。

一同:アーメン。

 

主の祈り

イエス様が教えられた『主の祈り』を祈りましょう。讃美歌21の93-5A。(オンライン讃美歌の裏面をご覧ください)

 

主の祈り93-5A

天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり。
アーメン。


日本聖公会/ローマ・カトリック教会共通口語訳

天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を、今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン。

 

献 金

感謝の献げ物として献金をします。クリアファイルに挟まれた封筒をご利用ください。(初めての方は、金額に定めはありません。持ち合わせのない方は、空のまま封筒をお入れください)

 

献金の祈り(例)

主なる神よ、私たちが持っているものは皆、あなたからいただいたものです。今、私自身の生き方を、あなたの御用のためにおささげします。どうか、ここにささげた献金もあなたの求めていることに用いてください。主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。

 

讃美歌

マスクをしたままで、献金の讃美歌512番「主よ、献げます」の2節を歌いましょう。

 

讃美歌

オンライン賛美歌10番「祝福」を歌いましょう。

 

 

祝 福

共に、神様の祝福を受けましょう。

 

派 遣

聖なる父よ、わたしに与えてくださった御名によって彼らを守ってください。(ヨハネによる福音書17:11c)

 

祝 福

どうか、平和の主御自身が、いついかなる場合にも、あなたがたに平和をお与えくださるように。主があなたがた一同と共におられるように。(テサロニケの信徒への手紙二3:16)

 

報 告

本日も教会に集まって、また配信を通して礼拝にご参加くださり、ありがとうございます。先週の日曜礼拝は、教会に集まった19名、同時に視聴された11名、計30名が参加されました。後から配信や原稿を見て、祈りを合わせてくださった方も感謝いたします。

 

来週も、3回目のワクチン接種を受けた人たちで、マスク・消毒・換気等の対策をした上で、三密を避けた会衆礼拝を行います。アナフィラキシーでワクチンを打てない方や生理的な理由でマスク・消毒ができない方は、お問合せの上、参加できるように対応します。

 

予防の手段が限られる人のために、それぞれ可能な限り、感染症対策にご協力いただき、礼拝に集まれたらと思います。また日曜日まで、皆さん一人一人に、神様の平和がありますように。