日曜礼拝 2022年3月27日
消 灯
本日は、受難節第4週目の礼拝なので、光や命の象徴として立てられた蝋燭を4本倒し、キリストが受けられた苦しみと、十字架の死を思い起こします。共に今、あなたの労苦と痛みに寄り添う、イエス様の歩みを覚えましょう。
案 内
華陽教会では岐阜県の医療提供体制を受けて、会衆が集まる礼拝を休止し、配信等による在宅礼拝に切り替えています。共に今、自宅にいる人も、後から見る人も、聖書の言葉に耳を澄ませ、神の招きにあずかりましょう。
前 奏
(*奏楽者は牧師の案内のあと、前奏を弾き始めます。司式者は前奏の終わり頃に講壇へ立ち、会衆を招く準備をします。招詞の聖書箇所は読み上げる必要はありません。網かけ部分は司会が読むところ、四角部分は会衆が立つところです。(かっこ)は会衆の様子を見て省けるときは省きます。)
招 詞
「闇から光が輝き出よ」と命じられた神は、わたしたちの心の内に輝いて、イエス・キリストの御顔に輝く神の栄光を悟る光を与えてくださいました。(コリントの信徒への手紙二4:6)
讃美歌
マスクをしたままで、旧讃美歌526番「主よ、わが主よ、あいの主よ」を歌います。54年版讃美歌をお持ちでない方は、そのままお聞きいただき、心で賛美を合わせましょう。
お祈り
(ご着席ください)共に祈りを合わせましょう。
◆愛と平和の源である私たちの神様。今日もまた、あなたによって守られて、日曜日の礼拝を始めることができ、感謝致します。どうか今、自宅で、施設で、職場で、屋外で、あなたの言葉を受けようとしている人を祝福してください。
◆私たちの神様。受難節に入って4週目となりました。1月半ばから、教会に集まることができてない中、それぞれが自宅や施設で礼拝を守っています。どうか今、キリストの復活を記念するイースターに向けて、一人一人を整えてください。
◆私たちの神様。「まん延防止等重点措置」は解除されましたが、自宅療養者や新規感染者数、病床使用率は未だ多く、リスクの高い方や医療従事者が心配です。どうか今、一人一人の健康と安全が守られますように。
◆私たちの神様。子どもたちも、4月から新しい生活が始まります。卒園式や卒業式が延びた子も、入学や進級に向けて準備が進まない子もいます。どうか今、一人一人に寄り添って、必要な力と希望を与えてください。
◆私たちを支え、導き、起こされるイエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
聖 書
聖書の言葉を聞きましょう。出エジプト記24:12〜18、マルコによる福音書9:2〜10(新共同訳より抜粋)
*日本聖書協会の「ホームページ等への聖書の引用について」に基づき、聖書の引用を適切な範囲内で行うため、配信終了後に聖書箇所のみ記載し、本文をカットしています。該当する聖書箇所を「聖書本文検索」で「書名」と「章」まで入力し、「節」入力を省略すれば、章全体を参照できます。交読詩編も同様に後からカットしています。 |
交読文
詩編の言葉を読み交わしましょう。詩編27:7〜14(新共同訳交読詩編より抜粋)
『交読詩編』か『讃美歌21』の後ろの方をご覧ください。司会と会衆で交互に読んでいきますので、皆さんは一段下がったところと太字のところをお読みください。(ご着席のままで大丈夫です) |
讃美歌
マスクをしたままで、讃美歌21の391番「キリストよ、救いの神」を歌います。讃美歌21をお持ちでない方は、そのままお聞きいただき、心で賛美を合わせましょう。
メッセージ
イエス様は自分が死ぬ前に、弟子たちへ三度、「わたしは十字架につけられて殺され、3日目に復活する」と話していました。その一回目の予告から6日が経った頃、急に、弟子たちの中から、ペトロとヤコブとヨハネの3人だけが呼ばれ、一緒に高い山へ連れて行かれます。
ついこの前、「自分は間もなく殺される」と言った人から呼び出しを受け、人気のないところへ連れて行かれるわけですから、だいたいの人がこう思います。もしかして、イエス様は、あの3人だけに、特別な遺言を残そうとしているんじゃないか? いよいよ本当に死ぬような覚悟で、何か大きなことをなさろうとしているんじゃないか?
もし、そうだとしたら、このタイミングで呼び出しを受けることは、名誉なことかもしれません。死を覚悟した人間が、最も信頼している人間に重要なことを言い渡す……それは、隠された計画かもしれないし、他の仲間を率いてくれというお願いかもしれないし、一部の人だけに継承される奥義の話かもしれません。
ある意味、ワクワクする瞬間ですよね? これから大きなことが起こる。その前に自分たちは特別なことを示される。きっと、信頼されている、特別に思われているしるしなんだと感じます。ところが、直前の出来事を思い出すと、呼び出された理由は、もっと不名誉なことかもしれません。
6日前、イエス様が初めて自分の死と復活について予告したとき、ペトロは思わず「そんなことがあってはなりません!」と言ってしまい、逆に叱られてしまいました。「サタン、引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている」と。そして、本当に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負いなさいと言われてしまいました。
思い返してみると、イエス様はさらにその前、自分を何者だと思うか、弟子たちに尋ねていました。ペトロはそのとき、「あなたは、メシア(救い主)です」と言い、正しく答えられたようですが、少し揺さぶられた次の瞬間、「サタン、引き下がれ」と叱られる行動をしてしまいます。
そして、今回の呼び出しです。どうやら、ここ最近、自分たちは何度もテストされているみたいです。叱られたばかりのペトロが呼ばれたのは、この前の挽回をしろということなんでしょうか? 彼にチャンスが与えられたんでしょうか? あるいは、もっと嫌な話かもしれません。
弟子たちの中でも、中心的な人物である3人だけが、人気のないところへ連れて行かれる。教会の代表役員が、つい先日、叱責したばかりの人と責任役員だけを連れて、秘密の話し合いを始める。旧約聖書には、誰かを訴えたい場合、2人の証人を用意して訴え出るよう書かれています。原告と被告と2人の証人……その最低限が揃ってしまう。
ペトロは内心、かなり緊張していたんじゃないでしょうか? ヤコブとヨハネも、この前叱られたペトロと一緒に呼び出され、いったい何をさせられるのか、困惑していたと思います。残された弟子たちも不安だったでしょう。彼らも、何かをテストされている気分だったと思われるからです。
なぜなら、リーダーが自分たちを置いて、高い山へ登っていく……という展開は、出エジプト記に記されたモーセの行動に、よく似た展開だからです。神様の教えと戒めが記された石の板を、モーセが受け取りに行く間、残された人々は、四十日四十夜、指導者不在の状態で待たなければなりませんでした。
ところが、いつまで経っても帰ってこない指導者に、痺れを切らした人々は、モーセは死んだと決め込んで、勝手に神の像を作って拝み始めます。その後、山から降りてきたモーセに激しい叱責を受け、人々の多くが裁かれてしまいました。イスラエル人なら、誰もが知っている出来事です。
同様に、自分たちを置いて、山へ登っていったイエス様は、どれくらいの間、待たせるつもりなんでしょう? つい先日、「自分は間もなく殺される」と言っていたことも気になります。イエス様を待ちきれなくなった自分たちが、死んだと決めつけた自分たちが、どんな行動を起こすか、試されているんだろうか?……そう感じたかもしれません。
実は、イエス様が山へ登ったこのシーン、一緒に連れて行かれた3人も、下に残された弟子たちも、嫌な予感と恐ろしさでいっぱいになるシーンでした。愚かな自分たちに待っているのは、「罪の告発」か「裁きの宣告」のように思えました。ところが、実際には違いました。山へ登った3人は、イエス様の姿が真っ白に光り輝くのを目にします。
かつて天に挙げられたモーセとエリヤが現れて、イエス様と一緒に語り合うのを目にします。非常に恐れていたペトロは、思わずまた、わけの分からないことを口にしました。「先生、わたしたちがここにいるのは、すばらしいことです。仮小屋を三つ建てましょう。一つはあなたのため、一つはモーセのため、もう一つはエリヤのためです。」
自分でも、何でこんなことを言ったのか分からなかったと聖書に書かれてしまうほど、ペトロは混乱していました。しかし、その様子を嘆かれることも、叱られることもなく、代わりに天から声が聞こえてきます。「これはわたしの愛する子。これに聞け」……その直後、イエス様が弟子たちに言われたのは、自分が死者の中から復活するという話でした。
「イエス様が排斥されて殺される」という知らせにショックを受け、そのあとの「復活する」という知らせが、耳に入ってこなかった弟子たちに、もう一度、その言葉を受けとめる機会をもたらします。確かに、ペトロたちはこの出来事をきっかけに、「死者の中から復活する」という言葉を心に留めることになりました。
21日に「まん延防止等重点措置」が解除され、今週から教会に集まれるはずだと思っていた人も、多かったと思います。さらに一週間、在宅礼拝の期間が延びて、「教会に行けない」「礼拝に集まれない」という知らせで、もう何も聞こえてこなくなった人がいたかもしれません。
いったい何を試されているんだろう? 何を罰されているんだろう? そんな不安や困惑でいっぱいのあなたにも、イエス様は、山の上で白く輝いた、あの日の姿を現します。耳に入ってこない希望、心に持てなくなった期待……それらをもう一度受けとめられるように、あなたへ語りかけてきます。
「これはわたしの愛する子。これに聞け」……十字架にかけられたキリストが、復活した日を記念する、イースターまで3週間……悲惨な現実に心を囚われがちな今、この方の言葉に耳を向け、心に留めて、精一杯応えていきましょう。
讃美歌
オンライン賛美歌16番「苦難のはざまから」(©︎柳本和良)を歌います。オンライン賛美歌の楽譜は、著作者の許可を得て掲載しています。
使徒信条
教会の信仰を告白しましょう。「使徒信条」讃美歌21の93-4Aです。(オンライン賛美歌の裏面をご覧ください)
使徒信条93-4A
我は天地の造り主、全能の父なる神を信ず。我はその独り子、我らの主、イエス・キリストを信ず。主は聖霊によりてやどり、処女マリヤより生れ、ポンテオ・ピラトのもとに苦しみを受け、十字架につけられ、死にて葬られ、陰府にくだり、三日目に死人のうちよりよみがへり、天に昇り、全能の父なる神の右に坐したまへり、かしこより来りて、生ける者と死ねる者とを審きたまはん。我は聖霊を信ず、聖なる公同の教会、聖徒の交はり、罪の赦し、身体のよみがへり、永遠の生命を信ず。アーメン。(*着席のジェスチャー)
使徒信条93-4B
わたしは、天地の造り主、全能の父である神を信じます。わたしはそのひとり子、わたしたちの主、イエス・キリストを信じます。主は聖霊によってやどり、おとめマリヤから生まれ、ポンテオ・ピラトのもとで苦しみを受け、十字架につけられ、死んで葬られ、よみにくだり、三日目に死人のうちからよみがえり、天にのぼられました。そして全能の父である神の右に座しておられます。そこからこられて、生きている者と死んでいる者とをさばかれます。わたしは聖霊を信じます。きよい公同の教会、聖徒の交わり、罪のゆるし、からだのよみがえり、永遠のいのちを信じます。アーメン。
紹 介
本日も、初めて配信を見に来た方、久しぶりに配信を見られた方と、一緒に礼拝にあずかれたことを感謝致します。互いに顔を合わせることはできませんが、礼拝を通してつながっている一人一人に、神様の祝福がありますように。
とりなし
共に、神様から委ねられた、とりなしの務めを果たしましょう。オンライン讃美歌の後ろから2ページ目をご覧ください。
司会:神様、あなたは祈りに応えて恵みを与えてくださいます。どうか今、わたしたちがささげる祈りをお聞きください。
司会:世界の国民と政府のために祈ります。
会衆:主よ、政治に携わる人々に、知恵と勇気と良心を与え、全ての場所に、自由と平和をもたらしてください。
司会:世界に広がる全ての教会のために祈ります。
会衆:主よ、教会を聖霊によって力づけ、その信仰を新たにし、私たちの一致と結びつきを強めてください。
司会:教会員のために祈ります。
会衆:主よ、私たち全てを、御言葉によって豊かに養い、あなたの愛と平和を伝える者として送り出してください。
司会:今日ここに出席できなかった人のために祈ります。
会衆:主よ、病気や衰え、仕事や様々な事情のために、ここに見えない人たちを、あなたが癒し回復してください。
司会:身近な人のために祈ります。
会衆:主よ、私たちの家族や友人、仲間たちが、あなたの愛を知れますように、私自身を用いてください。
司会:幼稚園、教会学校、地域の子どもたちを覚えて祈ります。
会衆:主よ、子どもたちの健康と安全を守り、疲れを癒し、安らぎと成長をもたらしてください。
司会:苦しんでいる人のために祈ります。
会衆:主よ、病気や怪我、悩みや苦しみを抱える人たちに、あなたからの平安と、必要な助けを与えてください。
司会:今も生きておられ、とりなしてくださる方、主イエス・キリストのお名前によって祈ります。
一同:アーメン。
主の祈り
共に、イエス様が教えられた『主の祈り』を祈りましょう。讃美歌21の93-5A。(オンライン讃美歌の裏面をご覧ください)
主の祈り93-5A
天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり。
アーメン。
日本聖公会/ローマ・カトリック教会共通口語訳
天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように。
み国が来ますように。
みこころが天に行われるとおり、地にも行われますように。
わたしたちの日ごとの糧を、今日もお与えください。
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします。
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください。
国と力と栄光は、永遠にあなたのものです。アーメン。
献 金
感謝の献げ物として献金をします。礼拝のライブ配信に参加されている方は、また後日、教会に来られたときにおささげください。
献金の祈り(例)
主なる神よ、私たちが持っているものはみな、あなたからいただいたものです。今、私自身の生き方をあなたの御用のためにおささげします。どうか、ここにささげた献金もあなたの求めていることに用いてください。主イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
讃美歌
マスクをしたままで、献金の讃美歌512番「主よ、献げます」の4節を歌いましょう。
讃美歌
頌栄29番「天のみ民も」を歌いましょう。
祝 福
共に、神様の祝福を受けましょう。
派 遣
平和のうちに、この世へと出て行きなさい。主なる神に仕え、隣人を愛し、主なる神を愛し、隣人に仕えなさい。(『讃美歌21』93-6 ⑥より)
祝 福
どうか、平和の主御自身が、いついかなる場合にも、あなたがたに平和をお与えくださるように。主があなたがた一同と共におられるように。(テサロニケの信徒への手紙二3:16)
報 告
本日も、配信を通して日曜礼拝にご参加くださり、ありがとうございます。先週の在宅礼拝は、ライブ配信の奉仕者12名、同時に視聴された14名、計26名が参加されました。後から配信や原稿を見て、祈りを合わせてくださった方も感謝いたします。
教会に集まる礼拝の再開は、病床使用率の推移を見ながら毎週役員会で検討し、決定次第、教会員への連絡網とホームページ、各SNSの公式アカウントでお知らせします。また日曜日まで、皆さん一人一人に神様の平和がありますように。