ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

こども向け愛餐式の式分

こども向け愛餐式 式文 2024年6月8日

Andreas LischkaによるPixabayからの画像

 

花の日こどもの日の愛餐

愛餐式は、2020年4月9日の記事でも紹介したように、キリストが神の国のしるしとしてなされた5千人の給食を根拠にした「神の祝福を分かち合う食事」です。モラヴィア派の人々やメソジスト教会の各家庭で、かつては盛んに行われていたものでした。

 

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教会の聖礼典である聖餐式と違い、洗礼を受けていない人もあずかることができるので、現在もカトリックとプロテスタントの教派を超えた礼拝や、未受洗者が多く集まる地区・教区の新年礼拝などで用いられています。

 

今回は、教会学校の礼拝で、花の日こどもの日に愛餐式を行うことになったので、子ども向けの式分を新たに作り直しました。参加する子どもの年齢によっては「食卓への招き」からすぐ「配餐」「分かち合い」へ進んで、時間を短縮しても良いと思います。

 

愛餐式

本日は、子どもたちと一緒に、神の祝福を分かち合う愛餐式を行います。配信を見ながら礼拝をささげている人も、お家にあるパンと水を用意して、一緒にこの食事にあずかれます。用意するパンと水は特別なものではなく、普段の食卓に出てくるもので大丈夫です。共に、神様が備えてくださった見えない食卓にあずかりましょう。

 

讃美歌

讃美歌21の81番「主の食卓を囲み」1節を歌いましょう。どうぞ、お立ちください。

 

食卓への招き

さあ、みんな来てください。今日は、子どもも大人も、イエス様が分けてくれる、パンと水をいただく日です。イエス様は弟子たちに言いました。「子供たちを来させなさい。わたしのところに来るのを妨げてはならない。天の国はこのような者たちのものである。」

 

そして、子どもたちに手を置いて、祝福して、楽しいことや嬉しいことを、一緒に味わってくださいました。今から、みんなといただくパンと水も、イエス様が、一人の子どもから受け取った、わずかなパンを祝福し、たくさんの人と分けたことを思い出す食事です。

 

イエス様は、パンを欲しがる全ての人に言いました。「わたしは命のパンである。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者は決して渇くことがない(ヨハネ 6:35より)」

 

また、水を欲しがる人にも言いました。「わたしが与える水を飲む者は、決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る。(ヨハネ 4:14)」

 

さあ、みんな来てください。このパンと水は、お腹が空いた5千人以上の人たちに、お腹いっぱいになるまで食べさせたイエス様からの贈り物です。どこにでもある、普通のパンと、普通の水も、みんなで一緒に分けるとき、イエス様とつながることができます。

 

さあ、みんな来てください。神様からもらった恵みを、一緒に受け取って、一緒に感謝して、一緒に分かち合いましょう。悲しみも喜びも、寂しさも嬉しさも、痛みも驚きも、共に味わい、支えてくれる、イエス様の恵みを受け取りましょう。

 

感謝の祈り

感謝の祈りをささげます。共に心を合わせましょう。

 

祝福の源である、私たちの神様。あなたは私たちに「命のパン」「命の水」をお与えになります。足りないものを満たし、欠けている力を養います。あなたは私たちを死や恐れから救うため、イエス様を遣わして、貧しい者、嫌われ者、自信を失った者たちと、共に食事にあずかりました。

 

様々なやましさや後ろめたさがある人も、悩みや葛藤がある人も、疑い迷いがある人も、あなたはためらうことなく呼びかけて、一緒にテーブルへつかれます。あなたが与えるパンと水は、信じない者を信じる者に、悲しむ者を喜ぶ者に、争う者を思いやる者に変えられます。

 

どうか今、あなたから受けた恵みと祝福を、私たちも互いに分け合う者とならせてください。あなたの愛と平和が豊かに現されますように。アーメン。

 

配 餐

今から、パンと水を配ります。どうぞ、用意しているパンと水を手に取って、お待ちください。一緒に、神の祝福にあずかりましょう。(パンと水を配る)

 

分かち合い

ケースの蓋をお取りください。共に、神の恵みを味わいましょう。

 

主は言われます。「わたしの父が天からまことのパンをお与えになる。(ヨハネ6:32)」

 

私たちもいただいたパンを食べましょう。あなたの内側から、生きた力が溢れ出るように。アーメン。(パンを食べる)

 

主は言われます。「渇いている人はだれでも、わたしのところに来て飲みなさい。(ヨハネ7:37)」

 

私たちもいただいた水を飲みましょう。あなたの内側から、生きた水が流れ出るように。アーメン。(水を飲む)

 

感謝の祈り

感謝の祈りをささげましょう。

 

愛と平和をもたらす私たちの神様、今ここで、あなたの祝福を分かち合う食事にあずかれたことを感謝致します。あなたはいつも、私たちに、必要なとき、必要な仕方で、元気を与えてくださいました。

 

足りない者には与える者が、失くした者には見つける者が、一人の者にはつながる者が与えられます。どうか今、私自身も、あなたからいただくつながり、発見、恵みの数々を、共に分け合う者として、送り出してください。イエス様のお名前によって祈ります。アーメン。

 

讃美歌

讃美歌21の81番「主の食卓を囲み」2、3節を歌いましょう。どうぞ、お立ちください。