ぼく牧師 〜聖書研究・礼拝メッセージ、ときどき雑談〜

*聖書の引用は特別記載がない限り、日本聖書協会『聖書 新共同訳』 1987,1988 から引用しています。

カルトについて知りたくなったら読むサイト

2019年1月21日

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*一部サイトの閉鎖などに伴い、2022年7月5日、7月22日に紹介内容を更新しました。



「これってもしかして怪しい宗教?」「今まで普通の教会だったのに、最近あやしくなってきた!」「宗教やカルトの相談を受けたけれど、どう対処したらいいのか分からない」……そんなとき、とりあえずネットで調べてみようと思いますよね?

 

でも、どのサイトを見たらいいのか分からない……という人のために、今日は私が普段からチェックしているサイトをいくつか紹介しようと思います。

 

ちなみに、ここで紹介するサイトは、あくまで破壊的カルトを調べる際、参考にできるもので、サイトに書かれた全ての主張を支持するものではありません。破壊的カルトについては、なるべく複数の情報源を集めて参照することをお勧めします。

 

 

 

日本脱カルト協会(JSCPR)

www.jscpr.org

まず、最初にあげるのが日本脱カルト協会(JSCPR)のホームページです。その名のとおり、破壊的カルトからの脱会をサポートするサイトで、心理学者、聖職者、臨床心理士、弁護士、精神科医、宗教社会学者、カウンセラー、元被害者など、幅広いメンバーからの信頼できる情報が提供されています。

 

破壊的カルトの問題と対策をザッと知りたいときには、こちらの「カルト問題Q&A」が短くまとめてくれています。また、自身の教会に、破壊的カルトの傾向があるかもしれない……と感じたときには、サイトの左下にある「集団健康度チェック」を試してみるといいでしょう。


「参考リンク」に、各団体の被害者の会や脱カルト対策・カウンセリングの窓口も挙げられています。学校の先生やスタッフが生徒や保護者から相談を受け、どうしたらいいか分からないときには、まずここへ相談することをおすすめします。

 

なお、既に家族が破壊的カルトに入っており、どこに相談したらいいか分からない場合には、下記の「統一教会(協会)被害者家族の会」に連絡することをおすすめします。こちらでは、カルトから脱会した人、家族をカルトから取り戻した人たちのサポートが受けられます。

 

定期的に相談会も行われているので、困っている方はぜひ、メールフォームか電話相談口へ行ってみてください。

 

e-kazoku.sakura.ne.jp

 

新潟マインドコントロール研究所

www.n-seiryo.ac.jp

2つ目にあげるのが、「新潟マインドコントロール研究所(心理学総合案内こころの散歩道)」です。新潟青陵大学で社会心理学を教えている碓井真史教授が、破壊的カルトで用いられるマインド・コントロールの基本的な理解について発信しています。

 

マインド・コントロールについては、スティーブン・ハッサン著『マインド・コントロールの恐怖』や西田公昭教授の『マインド・コントロールとは何か』に詳しいですが、本が手に入りにくいとき、急いで基本的なことを知りたいときには、このサイトが役に立ちます。

 

サイトの中で、実際に起こった事件を紹介しながら「なぜ教祖を信じてしまうのか?」や「破壊的カルトの定義と特徴」「洗脳とマインド・コントロールの違い」などについて知識を提供してくれるので、カルトについて学び始めたばかりの方は、ぜひご覧になってください。

 

 

異端カルト110番

cult110.info

3つ目にあげるのが、「異端カルト110番」です。統一協会をはじめ、摂理(JMS)、救援派(クオンパ)など、韓国発祥の破壊的傾向の強い異端・カルトグループに関する情報を発信しています。

 

韓国、中国、アメリカ等で、キリスト教主流団体からどのようなグループ、人物が異端(カルト)であると決議されているのか確認したいとき、海外のニュース・資料を日本語版で読みたいときに役立つサイトです。

 

なお、ここで問題にされている「異端」は、キリスト教内部の教義や解釈の違いで正統か異端かということではなく、もはや「キリスト教」とは言えないほど逸脱していながら、あたかもキリスト教の一員であるように見せかける詐欺的な偽装を指しています*1

 

たとえるなら、「本当は科学的根拠のない民間療法を『医療です』と言ってお金をとるグループ」を「擬似医学」と指摘するような意味での「異端」です。

 

気になる団体や被害相談、または情報提供がある方は、こちらの「お問い合わせ・ご相談」のメールフォームから送ることができます。

 

 

川島堅二の宗教学研究室

religion.sakura.ne.jp

4つ目にあげるのが、川島堅二の宗教学研究室「カルト・セクト・宗教情報センター」です。宗教リテラシーについても発信している人のサイトで、カルト問題に関わっている人ならまず知っているところです。


摂理(MS/JMS/キリスト教福音宣教会)、ヨハン教会、国際福音キリスト教会、親鸞会など、身体的精神的な被害者が数多く出ている団体、勧誘や集金方法に問題のある団体について、信頼性の高い情報を提供しています。

 

また、こちらの「相談受付」では、公開掲示板か管理者のメールアドレスに、宗教やカルトの問題についての相談を送信することができます。ただし、返信がすぐできる状況とは限らないので、緊急性の高い場合は先に挙げたJSCPRか、異端カルト110番へ連絡しましょう。

 

 

やや日刊カルト新聞

dailycult.blogspot.com

5つ目にあげるのは、ニュースサイト「やや日刊カルト新聞」です。文字通り、破壊的カルトのニュースに特化したサイトで、幅広い組織・団体の事件を取り上げています。宗教カルトだけでなく、政治・思想カルトや商業カルト、自己啓発セミナーについての事件、情報も扱っています。

 

取材方法が過激なときもありますが、それぞれの問題について非常によくまとまった記事を提供しています。気になる団体の動向について知りたいは、こちらの記事を検索してみるといいでしょう。

 

 

疑似科学とされるもののを科学的に考える|Gijika.com

gijika.com

6つ目に取り上げるのが、「疑似科学とされるものを科学的に考える|Gijika.com」です。宗教ではないけれど、何だか怪しいものにハマっている……という心当たりがある方に覗いてみてほしいサイトです。

 

こちらでは、ホメオパシー、がん放置療法、ワクチン有害説、水からの伝言(水の記憶)など、科学的根拠があるように見えながら、実際には、科学的な検証に耐えない内容を取り扱っています。

 

いわゆる、ニセ科学・疑似科学とされるものを検証しているところです。効果がないのに効果があると謳う治療法、深刻な被害をもたらす言説などについて、正しい知識とその根拠を丁寧に説明してくれます。

 

私自身も「正しい」と思い込んでいた主張や言説を見直すきっかけとなったサイトです。いつのまにか無批判に受け入れていたこと、検証もせずそのまま信じていたことを再考する機会になるので、ぜひ一度、ご覧になることをお勧めします。

 

なお、下記のリンクでは、擬似化学の中でも「ニセ医学」に特化したテーマを扱っています。

 

www.gohongi-clinic.com

 

タラッパン関連資料のページ

web.archive.org

 

最後にあげるのは、タラッパン関連資料のページです。こちらは、多くの教会で被害と分裂をもたらしてきた「タラッパン伝道運動」について、実際の体験に基づいた資料を提供しているサイトです。

 

もし、自分の教会で「もともとは健全な教会だったのに、だんだんおかしくなってきた……」と感じたら、こちらの資料を読んでみることをおすすめします。最近増えている新天地などの教会乗っ取り型カルト、あるいは、乗っ取り型のカルト的運動に気がつくきっかけとなります。

 

なお、下記のリンクの記事にも、タラッパン運動によって被害を受けた人の体験談が載っています。

 

cult110.info

 

破壊的カルトのカテゴリー記事

以上が、私自身がよくチェックしているサイトです。他に、「怪しい勧誘を見分ける方法」「SNSで対策すべきこと」「教会がカルト化しないために気をつけること」などについて、こちらのブログでも「破壊的カルト」のカテゴリーで取り上げています。よかったらご参照ください。

 

bokushiblog.hatenablog.com

 

*1:特集「素人でもできる異端の教えの見分け方」《聖書解釈の原則5》参照。

cult110.info