クリスマス演奏礼拝 2021年12月24日
- 案 内
- 招 詞 イザヤ書9:5
- 前 奏 Infant Holy, Infant Lowly
- 祈 祷
- 聖 書 ルカによる福音書1:26〜38
- 聖 書 ルカによる福音書2:1〜7
- 聖 書 マタイによる福音書2:1〜12
- メッセージ 『あなたがいないと困る夜』
- 主の祈り 93―5A
- 献 金
- 演 奏 O Holy Night「さかやかに星はきらめき」
- 会衆賛美 オンライン賛美歌18番「あの方が独り子を」
- 祝福
- 後 奏 讃美歌21-261番「もろびとこぞりて」
案 内
メリー・クリスマス! ようこそ、いらっしゃいました。今夜は、日没から始まる、クリスマスの聖夜礼拝を行いますが、去年に引き続き、感染症対策のため、会衆賛美を中心とするキャンドル・サービスは休止しています。
その代わり、飛沫感染のリスクを下げて、会衆賛美を数曲に限定し、教会員の有志による演奏や独唱をささげる礼拝として、共に楽しみながら、イエス様の誕生を祝いたいと思います。
いわゆるコンサートではなく、自分にできる精一杯の音楽をささげる礼拝なので、どうぞ皆さんもご一緒に、感謝の気持ちをささげていただけると嬉しいです。それでは、招きの言葉に耳を傾けましょう。
招 詞 イザヤ書9:5
ひとりのみどりごがわたしたちのために生まれた。ひとりの男の子がわたしたちに与えられた。権威が彼の肩にある。その名は、「驚くべき指導者、力ある神/永遠の父、平和の君」と唱えられる。
前 奏 Infant Holy, Infant Lowly
最初に、H.S.Livingston. Jr.(リビングストーン・ジュニア) の “Infant Holy, Infant Lowly”(インファント・ホーリー、インファント・ローリー) を聞いて、喜びを分かち合う準備をしましょう。
祈 祷
共に祈りを合わせましょう。
◆恵みと祝福の源である私たちの神様。クリスマスを前に、思いきり歌うことができない夜、様々な演奏を通して、喜びを分かち合い、あなたに感謝をささげる機会が与えられました。
◆どうか今、直接集まれない人も、配信を見ている人たちも、共に、良い知らせを分かち合い、豊かにお祝いできるように導いてください。そして、大きな不安と苦しみに覆われた人たちを、あなたの暖かい光で照らしてください。
◆一人一人の腕に抱かれて、私たちをつないでくださる主、イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
聖 書 ルカによる福音書1:26〜38
*当ブログ全体における聖書の引用を適切な範囲内で行うため、後ほど聖書箇所のみ記載し、本文をカットすることがあります。後からご覧になる方は、該当する聖書箇所を日本聖書協会の「聖書本文検索」か、手元に新共同訳聖書がある方はそちらからお読みください。 |
かつて、生まれてくる救い主に必要とされる少女がいました。彼女は、田舎に住む中学生くらいの女の子で、特に自立しているわけではありません。身に覚えのない妊娠に戸惑い、「そんなことあり得ない」と言う普通の少女でした。
どちらかと言えば、誰かに頼られるより、守ってもらう存在でした。結婚前の不安や忙しさに翻弄される者でした。もし、自分に天使が現れたら、こんな悩みを聞いてもらおう、神様に助けてもらおうと、考えていたかもしれません。
ところが、天使は彼女に、救い主の母となることを告げてきます。救い主は、あなたの腕に抱かれ、あなたからミルクをもらうと教えられます。彼女は、自分を助けてくれる神の子が、同時に、自分を必要としていることを知りました。
共に、カリンバの演奏と合唱に耳を澄ませ、救い主から必要とされた、マリアの気持ちに、思いを馳せましょう。
演 奏 オンライン賛美歌13番「恐れ惑うこの身に」
聖 書 ルカによる福音書2:1〜7
*当ブログ全体における聖書の引用を適切な範囲内で行うため、後ほど聖書箇所のみ記載し、本文をカットすることがあります。後からご覧になる方は、該当する聖書箇所を日本聖書協会の「聖書本文検索」か、手元に新共同訳聖書がある方はそちらからお読みください。 |
かつて、救い主の赤ちゃんと母親から、必要とされる男がいました。彼は、田舎で大工を営む一般人で、特別、頼りになる存在ではありませんでした。婚約者の妊娠を知ってショックを受け、密かに別れようとする、普通の男でした。
どちらかと言えば、自発的に行動するより、受動的になる人間でした。一つも発言が記されないほど、目立たない、地味な存在でした。もし、救い主が現れたら、遠く離れて大人しく、成り行きを見守っていそうな男でした。
ところが、天使は彼に、救い主の父親となることを告げてきます。宿の代わりに家畜小屋で、ベッドの代わりに飼い葉桶で赤ちゃんを寝かせ、臨機応変に、困難な状況から家族を守る、最も近しい者として頼られました。
共に、トーンチャイムの演奏と独唱に耳を澄ませ、救い主から必要とされた、ヨセフの気持ちに思いを馳せましょう。
演 奏 オンライン賛美歌14番「奮い立て貧しい民よ」
聖 書 マタイによる福音書2:1〜12
*当ブログ全体における聖書の引用を適切な範囲内で行うため、後ほど聖書箇所のみ記載し、本文をカットすることがあります。後からご覧になる方は、該当する聖書箇所を日本聖書協会の「聖書本文検索」か、手元に新共同訳聖書がある方はそちらからお読みください。 |
かつて、救い主の家族に必要となる、贈り物を届ける人たちがいました。彼らは、東方から来た外国人で、特別、好かれる人たちではありませんでした。町を訪問すれば、人々から不安の目で見られる、外国人の一部でした。
どちらかと言えば、友好的というより、敵対視される存在でした。過去に、イスラエルを滅ぼしたり、支配した地域の出身でした。もし、救い主が生まれたら、一緒にお祝いするのではなく、仕返しされる存在に思われていました。
ところが、彼らは星によって、救い主の誕生を知らされました。ヘロデに命を狙われる赤ちゃんが、外国へ逃亡する資金を、贈り物からささげました。彼らは先祖の報復を受ける対象ではなく、救い主を喜び、手助けする存在になりました。
共に、あらゆる人の賛美に思いを馳せながら、ヴァイオリンとピアノによる “Laudate Dominum”(ラウダーテドミヌム)「全ての国よ、主を賛美せよ」の演奏に合わせて、詩編117編の朗読に耳を傾けましょう。
演 奏 Laudate Dominum「全ての国よ、主を賛美せよ」
詩編117編
すべての国よ、主を賛美せよ。
すべての民よ、主をほめたたえよ。
主の慈しみとまことはとこしえに。
わたしたちを超えて力強い。ハレルヤ。
会堂の電気を消して、キャンドルに光を灯し、あの日の夜に、思いを馳せましょう。
メッセージ 『あなたがいないと困る夜』
クリスマスに、自分は必要とされてない……と感じたことはあるでしょうか? 誰にも呼ばれない、誰とも約束がない、誰かを幸せにできない……そういう惨めな気分を味わって、浮かれた気持ちになれない人が、みんなと祝えない人が、きっと今夜もいるでしょう。
イルミネーションやクリスマスソングが、どこか他人事のように感じられる。みんなが集まっているところに、自分は求められてない、居場所が用意されてない、むしろ、邪魔だと思われている……あるいは、そこまでいかなくても、家族や友達の輪に、仲間や同僚の輪に、上手く入れないと感じている。
かえって、迷惑になることを恐れ、「一人でいたい」「一人になりたい」と考える人も、多いかもしれません。今年のクリスマスは、私がいない方が、みんな楽しめるんじゃないか? みんな喜べるんじゃないか? 私はちょっと離れて、邪魔にならないように、外から見ている方がいいかもしれない。
正直、教会の中でも、そんな気持ちになった人が、いるんじゃないかと思います。この礼拝は、最初に話したとおり、コンサートではありません。初めての楽器を演奏する人や、限られた練習時間で、音楽をささげる人がほとんどです。いざ、会堂で試し弾きしてみて、改めて不安になった人もいるかもしれません。
他の人の演奏に比べて、自分はたくさん間違えてしまう、テンポがずれてしまう、音が分からなくなる……あの人も、あの人も、形になっているのに、自分の音楽はそうならない。この演奏をささげられても、喜んでもらえないかもしれない、変な空気にするかもしれない、邪魔になっているかもしれない。
たぶん、お互いそう思ってドキドキしているな……と感じることが、私の中でもありました。特別、自信があるわけでも、アドリブに強いわけでも、得意に感じているわけでもない人が、クリスマスの夜に、みんなの前で、音楽をささげている……当人たちにとっては、喜びより、緊張が勝っているかもしれません。
本当に、自分は求められているんだろうか? もっと上手い人、もっと自信がある人、もっと得意な人に頼んだ方がよかったと、失望されていないだろうか? なるべく、目立たないように礼拝を終え、みんなの記憶から消えてほしい……もし、そう思っていたら残念ですが、今夜の記憶から、あなたは消えません。
かつて、救い主を宿したことに戸惑った少女が、婚約者の妊娠に冷静を欠いた男が、町の人々を不安にさせた外国人が、2千年にわたって記憶されたように、あなたも今夜、クリスマスの出来事に、この礼拝に、必要な者として頼られ、選ばれた一人だからです。
不思議ですよね? 全ての人を救う神の子は、みんなを助ける存在なのに、みんなの助けを必要とする、赤ちゃんとして生まれてきました。マリアがいなければ、イエス様は生まれてすぐ、衰弱する存在でした。ヨセフがいなければ、泊まるところのない町で、凍えてしまう存在でした。
博士たちがいなければ、命を狙うヘロデから、逃げ延びることもできませんでした。しかし、マリアも、ヨセフも、博士たちも、自分が救い主から必要とされることに、戸惑わずにはいられません。むしろ、自分たちこそ、助けを必要としていた、臆病で、弱く、情けない者でもあったからです。
彼らは行く先々で、この世に必要とされてない、邪魔者のように感じられたでしょう。マリアとヨセフは、故郷の町へ帰っても、宿に泊めてもらえません。博士たちは、エルサレムの町に入った瞬間、不安げな目で見られます。羊飼いたちは、そもそも建物の中にではなく、外に追いやられて過ごしていました。
助けを求めるか、嘆くことしかできないような、惨めな者たちでした。ところが、彼らは助けてもらうどころか、自分たちが助ける者として、神様から選ばれます。救い主を産み、守り、手助けする存在として、送り出されていきます。お祝いの輪に入れなかった者は、むしろ、その輪の中心になっていきました。
クリスマスは、救い主が、あなたを助けに来た日ですが、それだけではないんです。救い主も、あなたを必要とした日なんです。あなたがいないと困る夜に、イエス様は生まれました。あなたをかけがえのない存在として、頼ってきました。あなたは救い主を腕に抱き、藁に寝かせ、贈り物をささげた一人だったんです。
会堂の明かりをつけて、後ろの窓を開放しましょう。マスクをしたままで、オンライン賛美歌「歌い、踊り、笑い、跳ね、叫べ」を歌います。1番を女性が、2番を男性が、3番を女性が、4番を男性が、交互に歌っていって、最後の5番を、会衆全員で歌います。差し支えない方はお立ちください。
会衆賛美 オンライン賛美歌「歌い、踊り、笑い、跳ね、叫べ」
主の祈り 93―5A
◆共に、イエス様が教えられた、最も基本的な祈りを祈りましょう。主の祈り。
天にまします我らの父よ。
願わくは御名をあがめさせたまえ。
御国を来たらせたまえ。
みこころの天になるごとく、地にもなさせたまえ。
我らの日用の糧を今日も与えたまえ。
我らに罪を犯すものを我らが赦すごとく、我らの罪をも赦したまえ。
我らを試みにあわせず、悪より救いだしたまえ。
国と力と栄えとは、限りなく汝のものなればなり。
アーメン。
献 金
準備のある方は、感謝の献金をささげましょう。献金は神様の恵みに対する感謝の応答です。教会の運営や地区・教区の働き、福祉や慈善活動の寄付に用いられます。金額に定めはありません。準備のない方は、受付で配られた袋をそのままお入れください。
演 奏 O Holy Night「さかやかに星はきらめき」
共に、ピアノの連弾に耳を澄ませ、あなたを必要とする神の御子、イエス・キリストの誕生に、思いを馳せましょう。
会衆賛美 オンライン賛美歌18番「あの方が独り子を」
会堂の窓を開放しましょう。マスクをしたままで、オンライン賛美歌18番「あの方が独り子を」を歌って、ここから送り出される一人一人を、互いに勇気づけましょう。差し支えない方は、お立ちください。
祝福
共に、神様の祝福を受けましょう。
派遣
いかに美しいことか、山々を行き巡り、良い知らせを伝える者の足は。平和を告げ、恵みの良い知らせを伝え、救いを告げよ。(イザヤ書52:7より)
祝福
神がわたしたちを憐れみ、祝福し/御顔の輝きをわたしたちに向けてくださいますように。あなたの道をこの地が知り、御救いをすべての民が知るために。(詩編67:2〜3)
後 奏 讃美歌21-261番「もろびとこぞりて」
以上で、クリスマス・イブ演奏礼拝を終わります。演奏や歌や合奏をささげてくださった方、共に祈りをささげてくださった皆さんに、心から感謝を申し上げます。
どうぞ、礼拝堂の左右から、外へ出られる階段につながっているので、三密を避けて、左右両方からお帰りください。
なお、オンライン賛美歌の冊子は、お帰りの際、受付のボックスへお返しください。それでは皆さん、良いクリスマスを!